集められるのは「購入の直後」です
Shopify のチェックアウトで、WhatsApp マーケティングの購読同意を集められるようになりました。
Shopify は2026年9月10日に公式 Changelog へ掲載しました。
出典: Shopify Changelog「Collect WhatsApp marketing consent at checkout」2026年9月10日
https://changelog.shopify.com/posts/collect-whatsapp-marketing-consent-at-checkout
公式の本文は、これで全部です。
Now you can collect WhatsApp marketing consent at checkout. Capture opt-ins when customers make a purchase, expanding your subscriber list and helping you convert new leads through WhatsApp.
(チェックアウトで WhatsApp マーケティングの購読同意を集められるようになりました。顧客が購入するときに opt-in を取得し、購読者リストを広げ、WhatsApp を通じて新しい見込み客を転換する助けになります)
有効化の場所についても、公式は1行だけ書いています。
Enable WhatsApp marketing consent in your Checkout settings.
(Checkout settings で WhatsApp マーケティングの購読同意を有効化してください)
🔵 「有効化してください」とは書かれています。既定でONなのかOFFなのかは書かれていません。
集まるのは「電話番号」ではなく「その番号の購読同意」です
ここが、この機能でいちばん取り違えやすいところ。
チェックアウトで電話番号を受け取ること。その番号に WhatsApp でマーケティングを送ってよいこと。この2つは、Shopify のデータ上でも別々に記録されます。
公式の API リファレンスでは、購読同意は顧客そのものにぶら下がっていません。ぶら下がっているのは、顧客の電話番号のほう。
The WhatsApp marketing consent information for a customer’s phone number.
(顧客の電話番号に対する、WhatsApp マーケティング購読同意の情報)
同意の状態は5つです。
NEVER_SUBSCRIBED— 一度も購読していないPENDING— 購読手続きの途中(確認待ちなど)SUBSCRIBED— 購読しているUNSUBSCRIBED— 以前は購読していたが、今はしていないREDACTED— 個人データが消去済み
そして公式は NEVER_SUBSCRIBED をこう定義しています。
This is the default state for any channel the customer hasn’t interacted with.
(顧客がまだ関わっていないチャネルについては、これが既定の状態です)
チャネルごとに別々に持つ、と公式が書いているということです。番号が手元にあることは、送ってよいことを意味しません。
API に入ったのは 2026-07 からです
開発者向けの Changelog に、日付とバージョンが明記されています。
出典: Shopify developer changelog「WhatsApp marketing consent now available in the Admin API and Customer Account API」2026年6月17日
https://shopify.dev/changelog/whatsapp-marketing-consent-now-available
- Version: 2026-07
- Flags: New / Action required
- 対象API: Admin GraphQL API / Customer Account API / Events & webhooks
読み書きの入口は2つです。
- 読む:
CustomerPhoneNumberのwhatsAppMarketingConsentフィールド - 書く:
customerWhatsAppMarketingConsentUpdateミューテーション(write_customersの権限が必要)
🔵 編集部でバージョンの境目を実測しました。同じリファレンスURLの、バージョン部分だけを差し替えて引いた結果です。2026-07 と 2026-10 には型の定義があります。2026-04 以前は “This API version is not supported.” が返ります。
🔴 ただしどのバージョンでも HTTP 200 が返ります。ステータスコードでは判定できません。中身を読んで判定しています。
外部アプリや自社のツールで顧客データを扱っている店は、ここを見てください。そのアプリの API バージョンが 2026-07 以上でないと、この同意は読めも書けもしません。
集める口が3つ目になりました
WhatsApp まわりの Changelog は、今回で4本目です。
- 2026年6月17日 — 管理画面の顧客プロフィールで WhatsApp の同意を管理できるようになった
- 2026年7月29日 — Shopify Messaging が WhatsApp マーケティングに対応した
- 2026年8月6日 — Shopify Forms で同意を集められるようになった
- 2026年9月10日 — チェックアウトで同意を集められるようになった ← 今回のもの
管理画面での手入力、フォームに続いて、チェックアウトが足されました。集める口は、これで3つ目。
🔴 公式に書かれていないこと
書かれていないものを、書かれていないまま並べます。
- 対象の国と地域が書かれていません。日本のストアで設定項目が出るかどうかの記載はありません
- プランの条件が書かれていません
- チェックアウト画面のどこに、どんな文言で出るかが書かれていません。チェックボックスなのかどうかも分かりません
- 既定でONかOFFかが書かれていません
- SMS の購読同意との関係が書かれていません。同じ電話番号で別々に取るのか、まとめて1つになるのかは不明です
- 有効化した時点で、既存の顧客がどう扱われるかが書かれていません
- 送信の料金が書かれていません。7月29日の Changelog に「flexible pricing」「送ったぶんだけ支払う」とあるだけで、単価も条件もありません
- 🔴 当編集部は日本のアカウントで確認していません。上の記載が無いことをもって「日本のストアで出る」とも「出ない」とも書きません
🔴 公式が案内している設定手順のページを、編集部は読めていません。Changelog の「Checkout settings」のリンク先はヘルプセンターです。編集部の取得経路では、そこが HTTP 403 を返します。返ってくるのは本文ではなく、Verifying your connection... という自動アクセス判定の画面。2026年9月18日に実測しています。
だから「Checkout settings のどこを開くか」は書けません。読めなかったものを、読めたことにはしません。
効くかどうかは、顧客がどこにいるかで決まります
あなたの店の顧客が WhatsApp を使っているかどうか。判定はそれだけで、機能の出来とは関係ありません。
🔴 日本国内の WhatsApp 利用について、編集部は出典のある数字を持っていません。だから数字は書きません。
代わりに、自分の店で測れるものを挙げます。決め手は、他人の統計ではなく自分の顧客リスト。
- 顧客の電話番号の国番号の分布を見る(+81 ばかりなのか、そうでないのか)
- Shopify Markets の地域別の売上を見る
- すでにSMSで購読を集めている店は、その購読者がどの国にいるかを見る
そのうえでの見立てです。
- 越境で、WhatsApp が日常の連絡手段になっている地域に売っている店 — 試す価値があります。チェックアウトは購入の直後、いちばん同意が取れる瞬間です
- 国内だけに売っている店 — 有効化しても購読者はほぼ集まりません。チェックアウトに項目が1つ増えるだけになります
- Shopify Messaging で WhatsApp を送る予定がない店 — 同意だけ集めても送る先がありません。先に送る側を決めてからです
🔵 「新しい機能だから入れる」は、チェックアウトでやってはいけない部類の判断です。チェックアウトは売上に直結する画面で、項目が1つ増えるだけでも離脱は動きます。
店がやること
- Checkout settings を開き、WhatsApp マーケティングの同意の項目があるかを見る(無ければ、ここで終わりです)
- 有効化する前に、顧客の電話番号の国番号を数える。+81 ばかりなら、急ぐ理由はありません
- 有効化するなら、自分でテスト注文を1回通して、実際のチェックアウト画面のどこに何と出るかを目で見る
- 有効化してからしばらく、同意が何件付いたかを顧客側で数える。付かないまま続くようなら戻す
🔴 繁忙期の入り口で有効化しない。チェックアウトの変更は、比べる相手(平常時の数字)がある時期にやるほうが判断できます。
🔵 同意の取り方や画面の文言は、店の事情と、売っている国ごとの決まりに関わります。当編集部は法的な判断はしません。判断が要る場合は、専門家に確認してください。
出典
- Shopify Changelog「Collect WhatsApp marketing consent at checkout」2026年9月10日
https://changelog.shopify.com/posts/collect-whatsapp-marketing-consent-at-checkout - Shopify developer changelog「WhatsApp marketing consent now available in the Admin API and Customer Account API」2026年6月17日
https://shopify.dev/changelog/whatsapp-marketing-consent-now-available - Shopify Changelog「Manage WhatsApp marketing consent in Shopify」2026年6月17日
https://changelog.shopify.com/posts/manage-whatsapp-marketing-consent-in-shopify - Shopify Changelog「Shopify Messaging now supports WhatsApp marketing」2026年7月29日
https://changelog.shopify.com/posts/shopify-messaging-now-supports-whatsapp-marketing - Shopify Changelog「Collect WhatsApp marketing consent on Shopify Forms」2026年8月6日
https://changelog.shopify.com/posts/collect-whatsapp-marketing-consent-on-shopify-forms - shopify.dev GraphQL Admin API リファレンス
CustomerWhatsAppMarketingConsent
https://shopify.dev/docs/api/admin-graphql/latest/objects/CustomerWhatsAppMarketingConsent - shopify.dev GraphQL Admin API リファレンス
CustomerPhoneNumber
https://shopify.dev/docs/api/admin-graphql/latest/objects/CustomerPhoneNumber - shopify.dev GraphQL Admin API リファレンス
CustomerMarketingConsentState
https://shopify.dev/docs/api/admin-graphql/latest/enums/CustomerMarketingConsentState
上記の Shopify 公式の情報だけを一次情報として使っています。
次の事項は「未確認」として扱い、推測で補っていません。
- 対象の国と地域
- プランの条件
- チェックアウト画面での表示位置と文言
- 既定のON/OFF
- SMS購読同意との関係
- 送信の料金
- Checkout settings の具体的な操作手順(リンク先のヘルプセンターが 403 で読めないため)
🔵 「国番号の分布を数えてから決める」「付かないまま続くようなら戻す」という進め方は、キクシル編集部の判断です。公式の記載ではありません。
🔵 ここで伝えているのは、Shopify が何を実装したかまで。同意取得の適法性についての判断は含みません。

