① 何が変わったか
2026年8月13日、Shopify が公式 Changelog に「DHL Express is now available in the UK, Germany, France, Italy, and Spain(DHL Express が英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペインで利用可能に)」を掲載しました。
出典: Shopify Changelog「DHL Express is now available in the UK, Germany, France, Italy, and Spain」2026年8月13日
https://changelog.shopify.com/posts/dhl-express-is-now-available-in-the-uk-germany-france-italy-and-spain
公式本文に書かれている内容は、次のとおりです。
- これらのマーケットに所在する事業者(”Merchants in these markets”)が、Shopify管理画面から DHL Express の国内・国際の配送ラベルを購入できる
- サードパーティアプリも、別途の DHL アカウントも不要
- 国際注文について 通関書類が自動生成される
- DHL On Demand Delivery に対応(購入者が配送日を変更する/別の住所へ転送する/隣人に預ける/DHLのサービスポイントで受け取る)
- どのShopifyプランでも利用可・アプリ不要・月額なし・ラベル単位の課金
- ラベルの購入は、管理画面の注文から「Create shipping label(配送ラベルを作成)」で行う
🔴 先に、この記事でいちばん大事なことを書きます
これは「日本から欧州へ送るときの選択肢が増えた」というニュースではありません。
公式の書き方は “Merchants in these markets” です。
対象は、英・独・仏・伊・西に所在する店舗であって、その5カ国へ向けて送る店ではありません。
海外のShopifyニュースをそのまま訳すと、ここが「欧州向け送料の選択肢が増えた」と読める形になります。
読み方としては誤りです。日本のストアの管理画面に DHL Express が出るようになったわけではありません。
② いつから/誰に効くか
| 項目 | 公式に書かれていること |
|---|---|
| 提供時期 | 2026年8月13日時点で「now available」=すでに提供中 |
| 対象 | 🔴 英国・ドイツ・フランス・イタリア・スペインに所在するストア |
| プラン | どのShopifyプランでも利用可 |
| 費用 | 月額なし・ラベル単位の課金 |
🔴 日本のストアは対象外です。
日本のストアがいつ使えるようになるのか、そもそも予定があるのかについて、公式は何も書いていません(未確認)。
日本の事業者で該当しうるのは、欧州に現地法人や現地倉庫を持ち、その国のShopifyストアを別途運用している場合だけです。

③ 現場では何が起きるか
🔑 この記事の役目は「効かない」とはっきり書くことです
私たちは200社以上のECサイト制作・改善に関わってきました。
その実地で、いちばん無駄になっている時間の1つが、「海外の記事で見た機能を、自分の管理画面で探す時間」です。
海外のShopifyニュースを訳しただけの記事は「使えるようになりました」で終わります。
読んだ店の担当者は管理画面を開き、探し、見つからず、「自分の設定が悪いのか」「プランが足りないのか」と調べ続けます。
今回の件で、日本の店の管理画面に DHL Express は出ません。探さないでください。
それを書くのが、この記事の役目です。
追うべきなのは、個別の対応国ではなく流れのほうです
このニュース単体は日本の店に効きませんが、Shopify が配送業者との契約を管理画面の中に取り込み続けているという流れは、いずれ効いてきます。
- 2026年7月29日: UPS の返品ラベルが米国内注文向けに管理画面から作成可能に
(Shopify Changelog「UPS return labels are now available」2026年7月29日
https://changelog.shopify.com/posts/ups-return-labels-now-available ) - 2026年8月13日: 今回の DHL Express(欧州5カ国)
配送ラベルの発行という、これまで外部のアプリや自社システムが担っていた仕事が、Shopify本体の側に寄っています。
実地の観察 — 二重管理が起きる位置
日本のShopify運用では、送料計算と伝票発行を 配送アプリ(OpenLogi・ShipandCo など)や自社の出荷システムに寄せている構成をよく見ます。
これはこれで合理的な作り方です。
Shopify本体がラベル発行を取り込むほど、この構成では担当範囲が重なります。
重なること自体は問題ではありませんが、重なっていることに気づかないまま、両方に月額を払い続けるのは避けたいところです。
日本で本体側の機能が使えるようになったときに、乗り換えるべきか、今の構成のままがよいかは店によって変わります。
判断できる状態にしておくために、いま自社が何にいくら払っているかだけは把握しておいてください。
④ 今すぐやること/様子見でいいこと
日本の店
- 🔴 何もしなくてよいです。管理画面でDHLを探さないでください(出ません)。
欧州に現地ストアを持っている場合
- 管理画面の注文から「配送ラベルを作成」を開き、DHL Express が選べるようになっているかを見てください
- 使う場合、課金はラベル単位です。月額はかかりません
全員(年1回でよいこと)
- 配送まわりのアプリと契約を棚卸しする。
Shopifyの配送機能は変更が続いています。自社の出荷が配送アプリ依存になっている店は、契約が重複していないか年に1回は見てください。
今回のニュースは、その「年1回」の合図として使う程度がちょうどよいです。
出典
- Shopify Changelog「DHL Express is now available in the UK, Germany, France, Italy, and Spain」2026年8月13日
https://changelog.shopify.com/posts/dhl-express-is-now-available-in-the-uk-germany-france-italy-and-spain - Shopify Changelog「UPS return labels are now available」2026年7月29日(③で流れを示すために参照)
https://changelog.shopify.com/posts/ups-return-labels-now-available
本記事は上記の公式 Changelog を一次情報として作成しています。
Changelog に書かれていない事項(日本を含む他地域への提供予定の有無、DHL Express の具体的な料率)は、
本記事執筆時点で公式に記載がないため「未確認」 として扱い、推測で補っていません。
この記事について
キクシル編集部(運営: 株式会社ギャザリング)
Shopify・EC の公式アップデートを、200社以上のEC制作・改善の実地から読み解いています。

