開発者向けの変更です。
POS UI extensions(Shopify POS の画面に機能を足す、アプリの拡張機能)に、2026年10月22日の開発者向けの Changelog で、追加が2つ載りました。
どちらも、既存の拡張機能には対応が要らないと公式が書いているので、店主のみなさんは最初の節だけ見てください。
店主は、何かする必要がありますか?
結論から言うと、公式はどちらの変更でも、既存の拡張機能には対応が要らないと書いています。
s-pos-list の原文には、既存の拡張機能はそのまま動くとも書かれています。
店主向けの記載はありません。
店で今のアプリを使い続けるかぎり、店主の手番になることは、原文からは読み取れません。
原文の言葉をそのまま引くと、次のとおりです。
reactive storage の原文です。
No changes are required for existing extensions.
(既存の拡張機能に変更は要りません)
s-pos-list の原文です。
No action is required.
(対応は不要です)
店でアプリを使っているだけなら、ここで読み終えてもらって大丈夫です。
POS の拡張機能を作っている人は、このまま下の2つを見てください。
1. 保存した値が変わったら、拡張機能はどう知るのか?
1つ目は、同じ POS 端末の上で、同じ拡張機能の別のターゲットが保存した値の変化に、自動で反応できる新しい shopify.storage.current です。
API バージョン(拡張機能が使う API の版)の 2026-10 以降で使えます。
出典: Shopify developer changelog「POS UI extensions now support reactive storage access」2026年10月22日
https://shopify.dev/changelog/posts/pos-ui-extensions-now-support-reactive-storage-access
The new shopify.storage.current API lets POS UI extension developers respond automatically when stored values change across extension targets on the same POS device. It’s now available in API version 2026-10.
(新しい shopify.storage.current の API で、同じ POS 端末の上で、拡張機能のターゲットをまたいで保存した値が変わったときに、開発者は自動で反応させられます。API バージョン 2026-10 で使えます)
原文によると、保存したキーごとに読み取り専用のリアクティブなシグナル(値が変わると知らせてくれる入れ物)として出てきます。
今の値を読むことも、同じ POS 端末で同じ拡張機能の別のターゲットが加えた変更を受け取ることもできます。
書き込みと削除は、これまでの Storage API(拡張機能が値を保存するための API)のメソッドをそのまま使うと原文は書いています。
原文の例は、顧客のポイントの残高を、スマートグリッドのタイル(POS のホーム画面に並ぶタイル)に出し続ける場面です。
何度も読み直したり、定期的に問い合わせる処理を書いたりせずに、表示中の残高を新しく保てると原文は書いています。
For example, a background target can fetch and store a customer’s loyalty points, and a smart grid tile can react to those changes automatically.
(たとえば、バックグラウンドのターゲットが顧客のポイントを取ってきて保存し、スマートグリッドのタイルがその変化に自動で反応できます)
値は非同期(読み込みの完了を待たずに先へ進む形)で読み込まれるため、キーの読み込みが終わるまでは undefined になります。
この最初の状態と、キーが無い場合の扱いの両方を用意してください。
2026-10 より前の API バージョンの拡張機能では shopify.storage.current は使えないので、設定している版を先に見てください。
You don’t need to take action. Existing Storage API methods continue to work as before.
(対応は要りません。これまでの Storage API のメソッドは、今までどおり動きます)
2. s-pos-list は、何のための部品なのか?
2つ目は、API バージョン 2026-10 で加わった、Polaris web components 向けの一覧の部品 s-pos-list です。
行の表示を使い回すので長い一覧に向いていて、Shopify POS 11.17.0 以降で使えます。
出典: Shopify developer changelog「POS UI extensions 2026-10 adds s-pos-list, a virtualized list with custom row templates」2026年10月22日
https://shopify.dev/changelog/posts/pos-ui-extensions-2026-10-adds-s-pos-list-a-virtualized-list-with-custom-row-templates
s-pos-list is now available in Shopify POS 11.17.0 and later, and it replaces the List component from API version 2025-07 and earlier for extensions that adopt 2026-10. No action is required.
(s-pos-list は Shopify POS 11.17.0 以降で使えます。2026-10 を採用した拡張機能では、API バージョン 2025-07 以前の List の部品に代わるものです。対応は不要です)
原文では virtualized list(スクロールに合わせて、行の表示を使い回す一覧)と呼ばれています。
行の種類ごとにテンプレート(その行の並べ方の型)を作れるので、見出しや区切り線と中身の行を1つの一覧に混ぜられます。
s-scroll-box の中に行を並べる書き方では、POS が行ごとに表示を作るため、表示の時間とメモリ(端末の作業用の記憶領域)が一覧の長さに合わせて増えます。
とても長い一覧は表示できないこともある、と原文は書いています。
使えるのは、api_version = "2026-10" を設定して Shopify POS 11.17.0 以降で動く拡張機能です。
API バージョン 2026-07 以前には含まれません。
前の API バージョンのままの拡張機能や、List(2025-07 以前の一覧の部品)を使い続ける拡張機能では、何も変わりません。
List から移すときの対応表は原文に載っているので、移すと決めたらそちらを見てください。
You don’t need to change existing extensions, because s-pos-list is a new component and existing extensions keep working unchanged.
(s-pos-list は新しい部品で、既存の拡張機能は変わらず動くため、既存の拡張機能を変える必要はありません)
🔴 公式に書かれていないこと
2本の原文に書かれていなかったことを、ここに並べます。
次のことは、推測で補っていません。
- 店の画面の見た目や操作が変わるかは書かれていません(既存の拡張機能がそのまま動く、とは書かれています)
- Shopify POS 11.17.0 がいつ配信されたかは書かれていません
- List を使い続けた場合に、いつまで動くかは書かれていません
- 対象になるストアのプランの条件や、日本のストアでの扱いは書かれていません
- 原文から張られている公式ドキュメントのリンクの先は、本記事では読んでいません
- 🔴 本記事は日本のストアで確認していません
アプリを作っている人が確かめること
最後に、POS の拡張機能を作っている人向けに、やることを2つにまとめておきます。
どちらも、2026-10 に上げると決めたときだけで大丈夫です。
- ご自身の拡張機能が、どの API バージョンを設定しているかを見てください
- 2026-10 に上げたら、Shopify POS 11.17.0 以降で長い一覧が表示とスクロールできるかを試してください(原文も試すよう書いています)
🔵 上の手順の並べ方はキクシル編集部の整理で、公式の記載ではありません。2 の試験は、原文にも書かれています。店主がやることは、公式には書かれていません。
出典
2本とも、Shopify の開発者向けの Changelog です。
掲載日は、どちらも2026年10月22日です。
- Shopify developer changelog「POS UI extensions now support reactive storage access」2026年10月22日
https://shopify.dev/changelog/posts/pos-ui-extensions-now-support-reactive-storage-access - Shopify developer changelog「POS UI extensions 2026-10 adds s-pos-list, a virtualized list with custom row templates」2026年10月22日
https://shopify.dev/changelog/posts/pos-ui-extensions-2026-10-adds-s-pos-list-a-virtualized-list-with-custom-row-templates
上記の Shopify 公式の情報だけを一次情報として使っています。
次の事項は「未確認」として扱い、推測で補っていません。
- 店の画面への影響と、Shopify POS 11.17.0 の配信日
- List を使い続けた場合の期限、対象になるプランの条件、日本のストアでの扱い

