あなたの店に来た人の多くは、買わずに帰ります。
気になって落ち着かないかもしれませんが、それ自体は、おかしなことではありません。
どんな店でも、見るだけの人のほうが多いからです。
困るのは、帰られていること自体ではありません。
どこで帰られているかを、あなたが知らないことです。
帰られる場所は、店じゅうに散らばってはいません。
たいてい、いくつかの決まった場所に集まります。
その場所を一つ見つけるところまで、この記事で進みます。
直帰と離脱は、名前が似ていますが別のものです
まず、二つの言葉を分けておきます。
似ていてややこしいのですが、違いは「何ページ目で起きたか」だけです。
混ざったまま読むと、あとで話が合わなくなります。
- 直帰 — 最初に開いたページだけを見て、他へ行かずに帰ったこと
- 離脱 — そのページを最後に、店から出ていったこと
離脱は、何ページ目でも起きます。
商品を三つ見たあとにカートで出ていけば、それはカートの離脱です。
直帰は、そのうち「一ページ目で起きたもの」だけを指します。
同じページの数字でも、意味が違います。
- 入口になりやすいページ → 直帰が多いかどうかを見ます
- 途中や終盤のページ → 離脱が多いかどうかを見ます
「直帰が多い=悪いページ」とは限りません
ここを先に外しておきます。
用事が済んだから帰る人がいます。
送料の案内、営業日の案内、問い合わせ先。
知りたいことが書いてあれば、その人は満足して帰ります。
このとき直帰は多くなりますが、ページは役目を果たしています。
数字だけを見て直しに行くと、うまくいっているものを壊します。
だから、数字の前に一度だけ問いを置いてください。
このページは、次に進んでほしいページか。それとも読んで終わりのページか。
次に進んでほしいページで帰られているなら、そこは直す場所です。
読んで終わりのページなら、帰られて構いません。
数え方は、道具によって違うことがあります
もう一つ、先に外しておくものがあります。
「直帰率」という同じ名前でも、道具によって中身が違うことがあります。
何をもって「帰った」と数えるかの線引きが、同じとは限らないからです。
だからあなたは、最初に一度だけ、使っている道具の説明を確かめてみてください。
全部を読む必要はありません。
確かめるのは、この一点です。
この道具は、何をもって直帰と数えているか。
ここでは画面の道順は書きません。
道具ごとに置き場所が違うので、推測で道順を書くと迷わせるだけです。
探すのは「直帰」「離脱」という言葉のほうです。
率よりも先に、人数を見てください
小さな店では、ここでつまずく人が多いです。
率の高いページを上から並べると、見たことのないページが並びます。
開いてみると、そもそも来ている人がほとんどいません。
来た人が数人のページは、一人の動きで率が大きく跳ねます。
つまずいたとしても、あなたの見方が悪かったわけではありません。
だから並べる順番を変えてください。
率の高い順ではなく、帰った「人数」の多い順に並べます。
人数の多い順で上に来たページが、あなたの店で実際に人を失っている場所です。
率はそのあとで、同じページの中身を読むときに使います。
見るときは、この二つを並べて持ってください。
- そのページで帰った人数
- そのページに来た人数
二つ並べると、率の意味が読めるようになります。
片方だけでは、大きな問題と小さな揺れが同じ顔で並びます。
帰られる場所は、だいたい四つに分かれます
人数の多い順に並べたら、上のほうのページを見てください。
たいてい、次のどれかに当てはまります。
- 入口のページ — 広告やSNSから来た人が、最初に開く場所
- 商品のページ — 買うかどうかを決めようとしている場所
- かごや購入手続き — 買うと決めたあと、手を動かす場所
- 案内のページ — 送料、返品、営業日など、調べに来られる場所
同じ「帰られた」でも、意味がまったく違います。
入口のページで帰られているなら、来た人の期待と中身がずれています。
広告やSNSの文言と、開いた先の内容を並べて読んでみてください。
文言だけ直せば済むことがあります。
商品のページで帰られているなら、決めるための材料が足りていません。
サイズ、素材、届くまでの日数、返品の条件。
どれか一つが見つからないだけで、人は手を止めます。
かごや購入手続きで帰られているなら、買う気はあった人です。
ここは、取り返せる可能性がいちばん高い場所です。
送料がそこで初めて出てくる、会員登録を求められる、入力が多い。
理由は、たいてい買う直前に足されたものの中にあります。
案内のページは、さきほど書いたとおりです。
用事が済んで帰っているなら、触らなくて構いません。
直す場所は、一つだけ選んでください
上位に並んだページを、全部直したくなります。
やめてください。
一度に複数を触ると、何が効いたのか読めなくなります。
選ぶ基準は、二つだけです。
- 帰った人数が多いこと
- あなたが今週中に手を入れられること
どちらも満たすページを、一つ。
それだけ決めれば、今日の作業は終わりです。
選んだページで、あなたが確かめることは決まっています
数字で場所が分かったら、次は自分の目で見ます。
ここは道具の話ではなく、あなたのサイトの話です。
スマホで開いてください。
パソコンで確認して終わらせると、多くのことを見落とします。
まずは、いつも使っている自分のスマホから始めてみてください。
そのうえで、順に確かめます。
- 開いて最初に見える範囲に、何が写っているか
- 値段が、探さずに見つかるか
- 送料と届く日が、同じ画面の近くにあるか
- 次に進むボタンが、迷わず押せる位置にあるか
- 読み込みを待たされる時間があるか
- 文字が小さすぎて読めない箇所がないか
このとき、初めて来た人のつもりで見てください。
作った本人は、どこに何があるか覚えています。
その記憶が、見落としを作ります。
家族や知人に開いてもらって、黙って見ているのも効きます。
どこで指が止まるかが、数字より早く答えを出すことがあります。
直したあとは、同じページの人数で確かめます
手を入れたら、確かめ方も決めておきます。
見るのは、店全体の数字ではなく、直したページの数字です。
全体で見ると、そのページの変化は他に埋もれて見えなくなります。
並べるのは、この二つです。
- 直す前の期間の、そのページで帰った人数と来た人数
- 直したあとの、同じ期間の長さの、同じ二つ
期間の長さはそろえてください。
片方だけ長く取ると、差の理由が分からなくなります。
比べる相手は、外の平均ではありません。
当社は、業種ごとの直帰や離脱の平均を持っていません。
持っていない数字を目安として渡すことはしません。
物足りなく感じるかもしれませんが、ここは譲らずにおきます。
比べる相手は、直す前のあなたの店です。
動かなかった場合も、それは失敗ではありません。
そのページが原因ではなかった、と分かったということです。
次は、人数の多い順で二番目のページに移ります。
今日、あなたがやることは三つです
- 帰った人数の多い順に、ページを並べます — 率の順ではありません
- 上から見て、直せるページを一つだけ選びます — 案内ページは外して構いません
- そのページをスマホで開き、初めて来た人の目で見ます — 気づいた点を書き出します
ここまでで、あなたの手元には「帰られている場所」が一つ残ります。
場所が一つに決まれば、次に何をするかは自然に決まります。
散らばって見えていた離脱が、たった一つの場所の話になります。
そこから先は、直して、同じページの人数で確かめるだけです。
一つずつ確かめていくほど、あなたの店の帰られ方は見えやすくなります。
持ち帰ってほしい三点はこれです
- 言いたいこと: 帰られる場所は店じゅうに散らばってはおらず、たいてい決まった場所に集まります
- 見る数字: 直帰と離脱。率ではなく、まず「そのページで帰った人数」を見ます
- 次にやること: 帰った人数の多い順にページを並べ、直す場所を一つ特定します

