管理画面を開きます。
グラフをいくつか眺めます。
数分後、あなたは画面を閉じます。
そして、何も決まっていません。
この流れに心当たりがあるなら、あなたの見方に問題はありません。
同じところで止まっている人は、たくさんいます。
問題は、見る目的のほうにあります。
数字を「自分の店の出来ぐあい」を知るために見ていると、見終わったあとに残るのは感想です。
感想は、次の行動になりません。
この記事を読み終えると、あなたは数字を見る目的を1つ持ち替えます。
持ち替えたあとは、画面を閉じるたびに行き先が1つ残るようになります。
数字を見て落ち込むのは、成績表として読んでいるからです
多くの人は、数字を成績表として読みます。
学校で、そう習ったからです。
点数が出て、良いか悪いかが決まる。
その形を、そのまま店に持ち込みます。
成績表として読むと、数字を見た瞬間に判定が起きます。
- 上がっている → よかった
- 下がっている → まずい
判定は速いです。
そして、そこで終わります。
成績表として読むと、あなたには2つの結末しか残りません
成績表の読み方をしているかぎり、出口は2つしかありません。
1つめは、安心して閉じる出口です。
数字が上がっていたので、今日は大丈夫だと思います。
上がった理由は、分からないままです。
2つめは、落ち込んで閉じる出口です。
数字が下がっていたので、何かしなければと思います。
何をするかは、決まりません。
どちらの出口を通っても、あなたの店では何も変わりません。
変わったのは、あなたの気分だけです。
これを何週間か続けると、画面を開くのが嫌になります。
それは、あなたの根気が足りないからではありません。
嫌になると、見なくなります。
見なくなった店は、勘だけで動くようになります。
数字は、あなたを評価するために出ているのではありません
ここで、数字の立場を1つ変えます。
管理画面に出ている数字は、あなたへの評価ではありません。
起きた出来事の跡です。
誰かが検索してたどり着いた。
ある人は商品ページで戻った。
別の人はカートに入れて、やめた。
その跡が、数として積み上がっています。
跡には、良いも悪いもありません。
跡は、どこで何が起きたかを示すだけです。
跡を見る人がやることは、点数をつけることではありません。
次にどこを見に行くかを決めることです。
読み方が変わった合図は、閉じたあとに残るもので分かります
自分がどちらの読み方をしているかは、簡単に確かめられます。
画面を閉じた直後に、何が残っているかを見ます。
- 感想が残っている → 成績表として読んでいます
- 行き先が残っている → 道具として読んでいます
感想というのは、こういう言葉です。
- 今月は厳しい
- そこそこ良い
- あまり変わっていない
行き先というのは、こういう言葉です。
- 次は、検索から来た人の数を見る
- 次は、カートまで進んだ数を見る
- 次は、この商品のページだけを見る
どちらも短い言葉です。
でも、片方にだけ続きがあります。
出口の条件は、「次に開く画面が1つ決まったか」にします
そこで、数字を見る時間に条件を1つ足します。
画面を閉じるときに、次に開く画面が1つ決まっていること。
これを、見終わりの条件にします。
決まっていなければ、まだ見終わっていません。
決まっていれば、その日はもう見なくていいです。
この条件には、いいところがあります。
終わりが自分で分かることです。
成績表として見ていると、いつ見終わったのかが分かりません。
だから、何度も開きます。
何度開いても、決まらないので、また開きます。
条件を1つ置くだけで、この往復が止まります。
指標の名前を先に決めると、また評価に戻ります
ここで、よくある遠回りを1つ避けます。
「まず追う指標を決めましょう」という話を聞いたことがあるかもしれません。
決めること自体は、悪くありません。
ただ、目的を持ち替えないまま名前だけ決めると、こうなります。
決めた指標を毎週見る。
上がった、下がったを記録する。
記録は増える。
やることは決まらない。
指標が成績表の科目になっただけです。
科目が増えると、判定の回数も増えます。
順番は逆にします。
先に決めるのは、見たあとに何を決めるか、です。
指標の名前は、そのあとに付いてきます。
だからこの記事では、見るべき数字の名前を指定しません。
指定してしまうと、また科目が1つ増えるだけになります。
見る前に、1文だけ書いておきます
持ち替えを実際にやる方法は、1つだけです。
画面を開く前に、この形の文を1つ書いてみてください。
“`
この数字を見たあと、私は( )を決める
“`
かっこの中は、行き先です。
- どの入口を見に行くか
- どのページを見に行くか
- 今週どこを触るか
かっこがうまく埋まらなくても大丈夫です。
埋まらないときの直し方は、このすぐあとに出てきます。
書いてから開くと、読み方が変わります。
探しに行くようになるからです。
書かずに開くと、目に入った順に見ます。
目に入った順は、たいてい大きく表示されている順です。
大きく出ている数字が、あなたの店で一番重要とはかぎりません。
決まらなかったときは、数字ではなく問いが大きすぎます
書いた文が「何をすべきか」だったとき、たぶん決まりません。
「何をすべきか」は、数字から直接は出てこないからです。
出てくるのは、もっと小さいことです。
最初から決まらないのは、よくあることです。
決まらなかったら、問いを1段小さくします。
- 何をすべきか → どこが動いたか
- どこが動いたか → いつから動いたか
- いつから動いたか → その日に何をしたか
小さくすると、答えが出るところに当たります。
当たったところが、あなたの行き先です。
問いが大きすぎただけなので、数字が足りないわけではありません。
ツールを増やす前に、問いの大きさを見てください。
1つに絞るのは、あとで理由が分かるようにするためです
行き先を1つに絞る理由も、書いておきます。
2つ以上を同時に触ると、動いたときに理由が分かりません。
分からないと、次に再現できません。
再現できないことは、あなたの店の知識になりません。
1回かぎりの出来事として流れていきます。
1つに絞ると、進み方は遅く感じます。
ただ、1つずつ分かっていきます。
分かったことは、翌月も使えます。
毎日開いても、行き先は増えません
ついでに、見る回数の話もしておきます。
行き先を決めるために見るなら、毎日開く必要はありません。
行き先は、決めたあとに触る時間が要ります。
触った結果が数字に出るまでにも、時間がかかります。
昨日決めた行き先を、今日もう一度決め直しても進みません。
むしろ、決めたことを取り消すだけになります。
毎日開いてしまう人は、たいてい行き先を決めていません。
決まっていないから、落ち着かなくて開きます。
1回で決めきると、開く回数は自然に減ります。
減った時間は、決めた1か所を触る時間に回せます。
見ている時間が長い店より、触っている時間が長い店のほうが動きます。
今週あなたがやることは、これだけです
はじめの1回だけ、少し手間に感じるかもしれません。
2回目からは、書く文の形が同じなので迷わなくなります。
- 管理画面を開く前に、「この数字を見たあと、私は( )を決める」と書く
- 開いて、その1文に答える数字だけを見る
- 決まったら閉じる。決まらなければ、問いを1段小さくして書き直す
- 決まった行き先を1つだけメモに残す
- 今週は、その1か所だけを触る
上がった・下がったの感想は、書かなくてかまいません。
書くのは、行き先のほうだけです。
来週も、同じことをしてみてください。
メモに行き先が1行ずつ増えていきます。
増えた行の数が、あなたが動いた回数です。
1週に1行で十分です。
続けた分だけ、迷ったときに開ける記録が手元にたまります。
この記事の3点を、置いておきます
言いたいこと
数字は成績表ではありません。
次に開く画面を1つに決めるための道具です。
見る数字
ここでは指標の名前を指定しません。
先に決めるのは「見たあと何を決めるか」のほうです。
次にやること
今週、直す場所を1つだけ選びます。
選べたら、その日の数字の時間は終わりです。
数字を見た日に気分が動かなくなったら、持ち替えは済んでいます。
そのかわり、行き先が1つ増えています。

