開発者向けの変更です。
Shopify のストアが、UCP の新しい能力(capability・ストアが対応する機能の名乗り)に対応しました。
能力の名前は dev.ucp.shopping.permalink で、対応は UCP 2026-08-25 の版からです。
新しい入り口は、/buy というルート(route・URL の中の行き先)です。
掲載は2026年10月28日で、場所は Shopify の developer changelog(開発者向けの更新情報)です。
出典: Shopify developer changelog「Cart and checkout permalinks now support UCP at /buy」2026年10月28日
https://shopify.dev/changelog/posts/cart-and-checkout-permalinks-now-support-ucp-at-buy
ページの見出しの欄では、Version が 2026-08-25、Flags が New です。
Surfaces(影響する面)は UCP と書かれています。
UCP がどんな取り決めかは、既報のUCP で店の実店舗をAIエージェントが検索を見てください。
ここでは、今回の /buy のリンクで何が変わるのかだけを見ていきます。
/buy のリンク1本で、何ができるようになるのでしょうか?
原文によれば、/buy のリンク1本で、商品をカートに入れられます。
チェックアウトの情報を先に埋め、買い手をチェックアウトまで連れて行くこともできます。
しかも、UCP に対応する店ならどこでも、同じ形のリンクが使えると書かれています。
You can use a single /buy link to add items to a cart, prefill checkout details, and take the buyer to checkout, using the same link format on any shop that supports UCP. You don’t need to change existing integrations to keep them working.
(/buy のリンク1本で、カートに商品を入れ、チェックアウトの情報を先に埋め、買い手をチェックアウトへ連れて行けます。UCP に対応するどの店でも、同じ形のリンクを使えます。既存のインテグレーションを動かし続けるために、変更は要りません)
原文が並べる「できること」は6つあります。
1つ目は、variant ID(商品のバリエーションごとの ID)で、商品を1つ以上足すことです。
2つ目は、メールアドレスなど、買い手の情報を先に埋めることです。
3つ目は、買い手の国と言語を決めることです。
4つ目は、ディスカウントコード(割引のコード)を当てることです。
5つ目は、Shop Pay を使いたいという希望を示すことです。
6つ目は、continue_to のパラメーター(URL に付ける指定)で、店の特定のページへ買い手を送ることです。
いまのインテグレーション(integration・つなぎ込みの実装)は、そのままでも動き続けます。
あなたが新しいリンクを作る場面から、/buy を考えてみてください。
リンクの中身は、どんな形で書くのでしょうか?
商品は、リンクのパス(path・URL のうち ? より前の部分)に入れます。
形は token:quantity の組です。
カートやチェックアウトのほかの項目は、クエリパラメーター(query parameter・? のあとの指定)で決めます。
A /buy link encodes items in the path as token:quantity pairs and sets other cart and checkout fields with query parameters named by their UCP field path, such as buyer/email or discounts/codes/0.
(/buy のリンクは、商品をパスの中に token:quantity の組として入れ、カートとチェックアウトのほかの項目を、UCP の項目のパスで名付けたクエリパラメーターで決めます。例は buyer/email や discounts/codes/0 です)
パラメーターの名前は、UCP の項目のパス(field path・項目の場所を / でつないだ名前)です。
原文の例は2つで、買い手のメールの buyer/email が1つ目です。
2つ目は、ディスカウントコードの discounts/codes/0 です。
token に何を入れるかは、この Changelog の本文では定義されていません。
あなたが実装に入る前に、原文から張られている Related docs の仕様を読んでください。
リンクが当てはめられないとき、買い手はどこへ行くのでしょうか?
リンクの中身を当てはめられないときも、エラーのページは出さない書き方です。
行き先は、continue_to があればそこになります。
無ければ、店のストアフロント(storefront・買い手が見る店の画面)です。
If a link can’t be applied, Shopify redirects the buyer to the continue_to destination when it’s present, or to the shop’s storefront instead of showing an error page.
(リンクを当てはめられないとき、Shopify はエラーのページを出す代わりに、continue_to があればその行き先へ、無ければ店のストアフロントへ買い手を転送します)
原文は、continue_to の有無で行き先が分かれる、とだけ書いています。
どんな場合に「当てはめられない」になるかの一覧は、原文にはありません。
いまの /cart のリンクは、使えなくなるのでしょうか?
いまの /cart のパーマリンク(permalink・カートを作る固定の形のリンク)は、使えなくなりません。
ただし原文は、/cart を旧形式(legacy format)と呼んでいます。
新しい能力は、/buy にだけ足すという書き方です。
Existing /cart permalinks keep working, although they’re now the legacy format. Shopify keeps supporting them, but new capabilities go to /buy.
(既存の /cart のパーマリンクは動き続けますが、いまは旧形式という扱いです。Shopify はこれからも対応を続けますが、新しい能力は /buy に足されます)
/buy には、まだ対応していないものが4つあります。
/buy doesn’t support selling plans, line item properties, cart notes, or cart attributes yet, so you should keep using /cart if you need those features.
(/buy は、販売プラン、明細のプロパティ、カートのメモ、カートの属性にはまだ対応していません。これらが要るなら、/cart を使い続けてください)
1つ目は、販売プラン(selling plans)です。
2つ目は、明細のプロパティ(line item properties)です。
3つ目と4つ目は、カートのメモ(cart notes)とカートの属性(cart attributes)です。
この4つを使うリンクは、今のところ /cart のままにしてください。
あなたのリンクがこの4つのどれかを使っているか、先に見てください。
リンクの URL は、どこから読めばよいのでしょうか?
原文は、/buy の URL を自分で組み立てないよう求めています。
読む先は、店の発見用のプロフィールです。
店は /.well-known/ucp のプロフィールに、この能力を載せます。
その config.endpoint が、店の /buy を指すという作りです。
Permalinks don’t use capability negotiation, so you don’t need to declare dev.ucp.shopping.permalink in your agent profile. To build a link, read config.endpoint from the shop’s discovery profile instead of constructing the /buy URL yourself.
(パーマリンクは能力のすり合わせを使わないため、エージェントのプロフィールで dev.ucp.shopping.permalink を宣言する必要はありません。リンクを作るときは、/buy の URL を自分で組み立てず、店の発見用のプロフィールから config.endpoint を読んでください)
パーマリンクでは、能力のすり合わせ(capability negotiation・使う能力を相手と合意する手順)を使いません。
そのため、エージェントのプロフィール(agent profile・エージェントの側の名乗り)での宣言も要りません。
リンクを組むコードがあるなら、config.endpoint を読む形かどうかを見てください。
リンクに入れてはいけないものは、何でしょうか?
原文は、リンクに入れてはいけないものと、避けるべきものを分けて書いています。
支払いの認証情報とアクセストークン(access token・API を使うための鍵)は、入れてはいけない側です。
買い手の個人情報は、広く配るリンクでは避ける側です。
Never put payment credentials or access tokens in a link, and avoid buyer personal details in links you share widely.
(支払いの認証情報やアクセストークンは、決してリンクに入れないでください。広く共有するリンクでは、買い手の個人情報を避けてください)
メールアドレスを先に埋められても、広く配るリンクに入れてよいという意味にはなりません。
あなたがリンクを作る場面ごとに、だれに届くリンクなのかを分けて考えてください。
🔴 公式に書かれていないこと
以下は、この Changelog に書かれていません。
推測で埋めずに、空いたままにしておきます。
token:quantityのtokenに何を入れるかは、この Changelog の本文には書かれていません(variant ID と同じものかも書かれていません)- リンクが「当てはめられない」と扱われる条件の一覧は書かれていません
/buyが販売プランなど4つに対応する時期は書かれていません(原文は「yet」とだけ書いています)/cartの対応をいつまで続けるかは書かれていません(「keeps supporting them」とだけあります)- Shop Pay を使いたいという希望を示したとき、買い手の画面がどう変わるかは書かれていません
- 日本のストアでの扱いは書かれていません
- 店主の側でこの能力を止める設定があるかは書かれていません
- 原文の Related docs(Cart and checkout permalinks/UCP permalink specification)のリンク先は、本記事では読んでいません
- 🔴 本記事は
/buyのリンクを実際に開いて確かめていません。記載が無いことをもって「使える」とも「使えない」とも書きません
開発者がやることを並べると、どうなるのでしょうか?
原文の What to do(やること)を、手を動かす順に並べ直しました。
1と2は、あなたのいまのリンクを先に分けておく手順です。
- いまの
/cartのリンクが、販売プランなど4つを使っているかを分ける - 使っていないリンクは、都合のよい時期に
/buyへ移す(使っているリンクは/cartのまま) - 新しく作るリンクは
/buyにする - リンクの URL は、店の
/.well-known/ucpのconfig.endpointから読む - 当てはまらないとき、
continue_toが無ければストアフロントへ行くことを把握しておく - 支払いの認証情報とアクセストークンはリンクに入れず、広く配るリンクには買い手の個人情報を入れないようにする
🔵 上の手順はキクシル編集部の整理で、公式の記載ではありません。
1〜4 と 6 は一次ソースの What to do の記載を、5 は What changed の記載を並べ直したものです。
token の書き方は、Related docs の仕様を読んでから決めてください。
あなたが開発を外に頼んでいるなら、この6つを担当の方と一緒に見てください。
出典
- Shopify developer changelog「Cart and checkout permalinks now support UCP at /buy」2026年10月28日
https://shopify.dev/changelog/posts/cart-and-checkout-permalinks-now-support-ucp-at-buy
上記の Shopify 公式の情報だけを一次情報として使っています。
token の中身、当てはめられない条件、/buy と /cart の今後の時期は、未確認として扱います。
日本のストアでの扱いと、店主の設定の有無も、推測で補っていません。

