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Shopifyでの予約販売・先行販売の設定方法

ネットショップを運営していると、「発売前の商品を予約で受け付けたい」「在庫が到着する前に先行販売を始めたい」と感じる場面は少なくありません。こうした予約販売・先行販売は、販売の機会を逃さず、需要をあらかじめ把握するうえでも有効な方法です。

しかし、Shopifyで予約販売を行うには、「在庫がない状態でどう販売設定をするのか」「お客様への案内はどう表示されるのか」「支払いタイミングはどうなるのか」など、いくつか押さえておきたいポイントがあります。設定方法を誤ると、在庫以上の受注や、発送時期に関するトラブルにつながる可能性もあります。

本記事では、Shopifyを日常的に利用しているものの、専門的なシステム知識までは持っていない店舗担当者の方を対象に、予約販売・先行販売の基本的な考え方と、具体的な設定手順をわかりやすく解説します。標準機能でできることと、アプリの活用が必要なケースの違いにも触れながら、実務でそのまま使える形で整理していきます。

目次

予約販売と先行販売の違いと活用シーンの整理

まず整理しておくと、両者はどちらも「発売前に注文を受ける」という点では似ていますが、想定している運用とお客様の体験が異なります。一般的に、予約販売は「在庫が確定している商品を、入荷前から受注しておく」イメージで、発売日やお届け予定日が比較的はっきりしているケースに向いています。一方、先行販売は「正式発売より前に、一部のお客様だけ購入できる枠を用意する」イメージで、数量限定や会員限定などの条件を組み合わせて使うことが多いです。

  • 予約販売向き:定番商品の再入荷・生産済み商品の発売前・予約特典付き商品
  • 先行販売向き:新商品のテスト販売・会員限定販売・コラボ商品の数量限定販売
  • 共通して注意したい点:お届け時期の明記・決済タイミングの説明・キャンセルポリシーの周知
項目 予約販売 先行販売
在庫状況 入荷数・生産数がほぼ確定 テスト段階や数量を抑えて開始
対象顧客 誰でも購入可能 会員・メルマガ読者・SNSフォロワーなど限定
目的 発売前売上の確保・需要平準化 反応のテスト・ロイヤル顧客への優先案内
活用シーン ゲーム・書籍・定番アパレル 新作コスメ・コラボ商品・季節商品

予約販売アプリを選ぶ際に確認すべきポイント

予約販売アプリはどれも似て見えますが、実際には「どこまで自動化できるか」「どこまで運用フローに合わせられるか」で使い勝手が大きく変わります。とくに、在庫連携や決済タイミング、タグ付けなどの基本機能は、導入後に変更しづらいため、最初の選定段階でしっかりと確認しておくことが重要です。以下の観点を押さえておけば、運用開始後の手戻りをかなり減らすことができます。

  • 在庫・商品管理との連携:通常販売と同じ商品ページで予約を受けられるか、予約分だけ在庫を分けて管理できるかを確認します。
  • 決済タイミングの柔軟性:予約時に全額決済なのか、出荷前に決済するのか、部分前金に対応しているかなど、自社のルールに合うかをチェックします。
  • 注文情報の見やすさ:管理画面で予約注文を一目で判別できるか、タグ・メモ・ステータスなどで区別できるかが重要です。
  • テーマとの表示相性:商品ページの「カートに追加」ボタンを書き換えるタイプが多いため、現在のテーマやカスタマイズと競合しないかをテスト環境で確認します。
  • 顧客向けの表示・案内:お届け予定日や注意書きを、商品ページ・カート・注文通知メールなどに自動で反映できるかも見ておきます。
確認項目 見るべきポイント
料金・コスト 注文数・機能制限・通貨対応など、将来のボリューム増にも耐えられるか
サポート体制 日本語対応の有無、返信スピード、ヘルプドキュメントの分かりやすさ
拡張性 他のアプリ(配送日時・CRM・レビューなど)との併用実績や互換性
カスタマイズ余地 表示テキストの変更、CSSでのデザイン調整、予約条件の細かい設定が可能か

商品ページでの予約販売設定手順と在庫管理の基本

まず押さえておきたいのは、「在庫がゼロでも販売できる状態」をどう作るかという点です。Shopifyの管理画面で対象の商品を開き、バリエーションごとの在庫設定で「在庫がなくても販売を続ける」にチェックを入れることで、予約受付が可能になります。そのうえで、商品説明欄には発売予定日や出荷開始予定日を明記し、カートボタン付近のテキスト(テーマのカスタマイズ機能やアプリ)で「今は予約受付中」であることが視覚的にも分かるようにしておくと、お客様の誤解を防ぎやすくなります。

  • 商品説明文:発売日・出荷開始日・注意事項を明記
  • 価格設定:通常商品と同じ価格か、先行販売用価格かをあらかじめ決める
  • 購入ボタン付近:「予約受付中」「〇月〇日以降発送」などの補足表示
  • タグ・コレクション:「予約商品」「先行販売」などのタグで絞り込みやすくする

予約販売では、在庫数をどこまで受け付けるかを事前に決めておくことが重要です。Shopify上の在庫数は、あくまで「管理用の目安」として取り扱い、実際の生産可能数や仕入予定数と照らし合わせて調整します。例えば、生産上限を踏まえたうえで「予約上限数」を設定し、在庫数をその上限に合わせておく運用がシンプルです。下記のようなテーブルで、社内向けに予約ルールを整理しておくと、担当者が変わっても運用を引き継ぎやすくなります。

項目 設定例 運用ポイント
予約上限数 300個 生産可能数から逆算して決定
表示在庫 300個 上限到達で自動的に予約受付を停止
出荷開始予定 〇月下旬 遅延リスクを考慮し余裕をもった日付表記
在庫メモ 管理画面メモ欄 仕入先・ロット情報などを簡潔に記録

さらに、予約販売中の商品は、通常在庫の商品と混同しないように、管理画面側でもタグや商品タイプで明確に区別しておくと把握しやすくなります。例えば、予約商品だけを集めたコレクションを作成し、在庫レポートを確認する際にフィルタリングできるようにすると、出荷開始前後の在庫の増減状況が整理しやすくなります。また、予約分の入金・キャンセル対応は、通常注文と分けて日次で確認する運用フローを作っておくと、出荷開始時のトラブルを抑えやすくなります。

支払いタイミングと決済方法の設定パターン

予約販売では「いつ・どのタイミングでお金をいただくか」を先に決めておくことが重要です。大きく分けると、受注時に全額を決済する方法と、予約だけ受けて後から決済する方法があります。前者はキャッシュフローが安定しやすく、在庫リスクを抑えやすい一方、出荷まで期間が空く場合は問い合わせが増えやすい傾向があります。後者はお客様にとって心理的ハードルが低くなりますが、リリース時に決済の取りこぼしや、カードの有効期限切れなどのリスクがあるため、運用ルールを明確にしておく必要があります。

  • 予約時に全額決済:通常のカートフローで決済まで完了させる設定。高単価商品や数量限定品との相性が良い。
  • 予約時に一部前金+出荷前に残額決済:専用アプリや請求書決済を組み合わせて運用。キャンセルリスクを抑えたい場合に有効。
  • 予約のみ受付・発送前に決済リンク送付:メールや自動フローで決済用URLを配信。テスト販売や需要調査に向いたやり方。
パターン 主な決済手段 向いているケース
予約時に全額 クレジットカード、Shop Pay、PayPal 受注確定を優先したい新商品・限定品
前金+残額 カード決済+請求書/銀行振込 高額商品、カスタムオーダー
後日一括決済 決済リンク、後払いサービス 事前需要確認、テストローンチ

お届け時期や注意事項を伝えるための商品説明とラベル表示の工夫

予約販売・先行販売では、「いつ届くのか」「通常商品と何が違うのか」を商品ページの説明文で明確に伝えることが重要です。商品説明の冒頭や価格の近くに、予約商品であることと目安のお届け時期を簡潔に記載します。そのうえで、本文中に生産や入荷スケジュールに関する補足を入れると、ユーザーが安心して購入を検討できます。たとえば、納期はできるだけ具体的な期間で示し、変更の可能性がある場合はその旨もあらかじめ記載しておきます。

  • お届け予定:「◯月下旬〜◯月中旬頃」のように幅を持たせて記載
  • 支払いタイミング:「注文時決済」か「発送時決済」かを明記
  • 同梱可否:通常商品との同時注文時に分納になるかどうかを説明
  • キャンセル条件:製造開始後のキャンセル可否や変更ルールを記載
ラベル例 表示位置 意図
予約受付中(◯月発送予定) 商品サムネイル・商品名付近 一覧ページで一目で区別
先行販売・数量限定 コレクションページのバッジ 在庫・販売形態の違いを明示
通常品と同梱不可 カート内メッセージ 配送分割と送料に関する誤解を防止

キャンセル規定と返金対応フローの決め方

予約販売・先行販売では、発送まで時間差があるため、事前に「どのタイミングまでなら無料でキャンセル可能か」「在庫遅延や生産中止の場合はどう返金するか」を具体的に決めておくことが重要です。まずは自社のビジネスモデルと原価構造を整理し、以下のような観点でルールを言語化します。

  • キャンセル可能期限:注文日から◯日以内、もしくは発送予定日の◯日前まで
  • キャンセル条件:お客様都合/ショップ都合(遅延・不良・生産中止など)の切り分け
  • 返金方法:元の決済方法への返金、ストアクレジット、クーポンなどの使い分け
  • 手数料の扱い:決済手数料の負担有無、部分キャンセル時の計算方法

次に、実務で迷わないように「誰が」「何を見て」「どう処理するか」をフローとして整理し、できるだけShopify管理画面上のステータスと紐付けておきます。例えば、以下のようなシンプルな運用をベースに、店舗の状況に合わせてカスタマイズしていくと管理しやすくなります。

状況 店舗の対応 Shopify上の操作
お客様都合のキャンセル依頼 期限内かどうか確認し、条件に応じて承認またはお断り 対象注文を検索し、全額または一部を返金処理
生産遅延・発売日変更 メールで新しい予定日を案内し、希望者のみキャンセル受付 希望者の注文のみステータス更新と返金
生産中止・販売中止 全予約者へ一括案内し、全件返金+代替案があれば提案 対象注文を一括選択し、全額返金処理

最後に、決めたルールとフローは、必ずストアのフッターから確認できる利用規約返金ポリシーに明文化し、予約販売用の商品ページにも要点を抜粋して記載します。その際、次のようなポイントを押さえておくと、問い合わせ削減とトラブル防止につながります。

  • 予約商品と通常商品のルールが異なる場合は、別途明記する
  • 返金までの目安日数(例:5〜10営業日以内)を記載する
  • 外部モールや実店舗とルールが違う場合は、その違いを簡潔に説明する
  • 社内用に、オペレーション手順書(スクリーンショット付き)を作成しておく

予約販売期間終了後の通常販売への切り替え手順と注意点

予約期間が終わったら、まず対象商品の「在庫管理」と「販売チャネル」での状態を見直します。管理画面の商品編集画面で、予約用に付けていたタグ(例:pre-order)やテンプレートを通常用に戻し、公開ステータスを確認します。また、予約受付時に「在庫を超えて販売を許可する」にしていた場合は、通常販売開始時には在庫数に合わせて設定を戻すことで、過剰受注を防げます。必要に応じて、商品説明文から予約販売専用の文言を削除し、発売日やお届け時期の記載を最新情報に更新します。

  • 予約用テンプレートから通常テンプレートへの変更
  • 在庫数と在庫管理設定の見直し
  • 商品説明・画像の差し替え(予約文言・バッジの削除)
  • コレクション内での表示位置やおすすめ商品の調整

次に、テーマ側の表示やお客様への案内を整理します。予約期間中だけ表示していたバナーやカウントダウン、注意書きのセクションは、テーマカスタマイザーで非表示に切り替えます。併せて、カート・チェックアウト画面の文言に「予約」「先行販売」などが残っていないか確認します。メール通知(注文確認・発送通知など)に予約専用メッセージを入れていた場合は、通常販売用にテンプレートを戻すことも忘れないようにします。

項目 予約販売中 通常販売後
在庫設定 在庫を超えて販売を許可 在庫数に制限
商品説明 お届け予定日・予約注意書きあり 通常発送日・一般的な説明のみ
テーマ表示 予約バッジ・カウントダウン表示 通常バッジ・おすすめ表示

最後に、切り替えタイミングに関する注意点です。アクセスが集中する時間帯の変更は避け、できるだけアクセスの少ない時間帯に作業することで、お客様の混乱を軽減できます。また、事前にメルマガやSNSで「予約受付終了日時」と「通常販売開始予定」を知らせておくと、お問い合わせも減らせます。切り替え後は、数日間は注文内容と在庫の動きをこまめにチェックし、万が一設定ミスがあった場合もすぐに修正できる体制を整えておくと安心です。

最後に

本記事では、Shopifyで予約販売・先行販売を設定する際の基本的な考え方と、具体的な設定手順の流れを確認してきました。

予約販売は、在庫リスクを抑えながら需要を把握したり、新商品の告知と販売を同時に行ったりするのに役立つ方法です。一方で、入荷時期や発送予定日、決済タイミングなど、お客様との合意事項を明確にし、サイト上やメール案内で分かりやすく伝えることが重要になります。

運用を始めた後も、
– 実際の入荷・発送スケジュールとのズレがないか
– お客様からの問い合わせ内容に偏りがないか
– キャンセルや返金が発生しやすい箇所がどこか

といった点を定期的に確認し、商品ページの説明文や案内フローを見直していくことで、よりスムーズな予約販売運用につながります。

まずは一部の商品や短期間のキャンペーンから試し、ショップの実情に合った予約・先行販売の形を少しずつ整えていくことをおすすめします。

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