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Shopifyのカート放棄メール設定|失注を防ぐ自動メール

Shopifyのカート放棄メール設定|失注を防ぐ自動メール - ECサイト制作

オンラインストアを運営していると、多くのユーザーが商品をカートに入れたまま、購入完了まで進まずに離脱してしまいます。これは「カート放棄」と呼ばれ、売上の機会損失につながる大きな課題です。

Shopifyには、このカート放棄を自動メールでフォローする「カート放棄メール(放棄チェックアウトメール)」機能が標準搭載されています。あらかじめ設定しておくことで、カートに商品を入れたまま離脱したお客様に、自動的にリマインドメールを送ることができ、失注の防止や売上の回復が期待できます。

本記事では、専門的な知識がない方でも扱えるように、Shopify管理画面でのカート放棄メールの基本設定手順から、送信タイミングの考え方、件名や本文の文面作成のポイントまでを、順を追ってわかりやすく解説します。日々の運営業務の中で無理なく活用できるよう、実務に即した観点で整理していきます。

目次

カート放棄メールとは何かと導入するメリット

カート放棄メールとは何かと導入するメリット

オンラインストアで「カートに商品は入ったのに、そのまま購入されない」という状況は、ほぼすべてのショップで発生します。これを自動でフォローする仕組みが、いわゆるカート放棄メールです。Shopifyでは、カートに商品を入れたまま離脱した顧客に対して、一定時間後に自動でメールを送信し、購入手続きの再開をうながすことができます。難しい設定や専門知識は不要で、一度シナリオを用意しておけば、バックグラウンドで継続的に機能する点が大きな特徴です。

導入の目的は、「逃していたかもしれない注文を、無理のない形で取り戻すこと」です。特に、比較検討の途中で離脱した顧客や、決済直前で気が散ってしまった顧客など、「買う気はあったが、何らかの理由で完了しなかった層」に再度アプローチできます。例えば、次のような情報を含めることで、顧客側の迷いを解消しやすくなります。

  • カートに残っている商品の画像・名称・金額の再提示
  • 送料やお届け目安などの購入条件の再確認
  • よくある質問へのリンクなど、不安を解消する情報
メリット ショップ側の効果 顧客側のメリット
自動で失注フォロー 担当者の手間を増やさずに、取りこぼしを軽減 「買うつもりだった商品」を簡単に再検討できる
改善ポイントが見えやすい 配信数・開封・再購入率から、課題を把握しやすい より分かりやすい説明や条件提示を受けられる
長期的な売上の安定化 広告費を増やさずに、1訪問あたり売上を向上 「検討途中で終わった買い物」をスムーズに完了できる

Shopifyでカート放棄メール機能を有効化する手順

まずは管理画面で該当の機能をオンにします。Shopify管理画面の左下にある「設定」から「通知」を開き、一覧の中にある「カゴ落ちチェックアウト」(または「カート放棄メール」)を探します。ここで送信を有効にするチェックを入れ、「自動でメールを送信」のオプションが選ばれていることを確認してください。あわせて、送信タイミングや対象を決める項目もこの画面から設定できます。

  • Shopify管理画面 → 設定 ⁤→ 通知 を開く
  • 「カゴ落ちチェックアウト」通知を見つける
  • 「自動でメールを送信」にチェックを入れる

次に、メールが送信されるタイミングと条件を整えます。一般的には、1時間〜10時間の間で送信タイミングを選びますが、運用状況に応じて調整すると良いでしょう。また、すでにアカウントを持っている顧客だけに送るのか、メールアドレスさえ取得できていればゲストにも送るのかも選択できます。設定画面では、次のようなイメージで条件を切り分けて考えると運用しやすくなります。

設定項目 おすすめ例 ポイント
送信タイミング 10時間後 落ち着いた頃に思い出してもらう
送信対象 メール取得済みの全顧客 機会損失を減らす
言語 ストアのデフォルト 他言語展開は後から段階的に

最後に、実際に送られるメール本文の確認と微調整を行います。通知一覧から「カゴ落ちチェックアウト」をクリックすると、デフォルトのテンプレートが表示されます。HTMLコードそのものを大きく編集する必要はありませんが、件名導入文の一文だけでも自社のトーンに合わせておくと、顧客にとって自然なメールになります。編集後はテストメール送信機能を使って自分宛てに送ってみて、リンクが正しく動くか・レイアウトが崩れていないかを確認してから本番運用に切り替えましょう。

どのタイミングで送るべきか⁢ 適切な送信時間と回数の考え方

送信タイミングを考える際は、「お客様の行動の熱がまだ残っているうちに、負担にならない頻度で届ける」ことを軸に設計します。一般的には、カート離脱から1時間以内・24時間以内・72時間以内の3ステップが基準になりますが、すべてのお店にそのまま当てはめるのではなく、アクセスのピーク時間や購入されやすい時間帯を自店舗のデータから確認することが重要です。特にBtoC商材では、通勤時間帯や夜20時前後にメールを開封するお客様が多いため、その時間に近づけて配信することで開封率を高めやすくなります。

回数については、最初から送信しすぎないよう「少なく始めて、必要に応じて増やす」方針が安全です。目安としては、まずは合計2〜3通から始め、解除率やスパム報告が増えないかを見ながら調整します。構成の例としては、最初のメールでは「カートに残っています」という事実の共有、2通目では「購入の不安を解消する情報」(送料・返品・サイズ感など)の案内、3通目で「検討の締め切り」を穏やかにお知らせする、といったように、回数ごとに役割を分けると内容の重複を防げます。

より具体的にイメージしやすいよう、代表的なスケジュール例と各メールの役割をまとめると、以下のようになります。

タイミング 主な目的 メッセージのポイント
離脱後 約1時間 思い出してもらう
  • カートに商品が残っている事実を簡潔に伝える
  • 購入ページへの明確なボタンを配置
離脱後 約24時間 不安の解消
  • 送料・お届け日・返品条件などを分かりやすく記載
  • サイズ・素材・使い方など、よくある質問を補足
離脱後 ​約72時間 検討の締めくくり
  • カートの保持期限がある場合は明記
  • 無理な催促にならないよう、言い回しを丁寧に

件名と本文の書き方⁢ 反応が得やすいメール文面のポイント

まず押さえたいのは、件名は「気づいてもらう」「安心して開いてもらう」ことが目的であり、売り込み色を強く出しすぎないことです。具体的には、状況がひと目で伝わる文言と、お客様視点のメリットを短く添える形が有効です。たとえば、「カートに商品が残っています」+「在庫が少なくなっています」のように、事実と軽い注意喚起を組み合わせます。過度な煽りや、「今だけ」「絶対お得」などの表現は、信頼性を損ねるため避けるのが無難です。

  • 誰から届いたメールかを件名・差出人名で明確にする
  • カート放棄であることをわかりやすく伝える(例:「ご注文はまだ完了していません」)
  • 不安を和らげる一言を添える(例:「ご不明点があればいつでもご相談ください」)
  • セールス色よりサポート色を意識する(「急いで購入を」ではなく「検討を再開できるリンクをご用意しました」)
目的 件名の例 本文のポイント
状況共有 【◯◯ショップ】カート内の商品が保存されています 放置されている事実と、再開できるリンクをシンプルに案内
不安解消 ご注文手続きでお困りではありませんか? 支払い方法・配送・返品など、よくある不安への回答を簡潔に記載
背中を押す カートの商品をお取り置き中です(期限:◯月◯日まで) 期限・在庫状況を明示しつつ、急かさずに検討再開を促す

本文では、「なぜこのメールが届いているのか」→「今どういう状態か」→「お客様が次にできること」の順で、短く整理して伝えると読みやすくなります。さらに、スマホ閲覧を前提に、1文を短く・重要な情報を太字・購入ボタンは押しやすいサイズで1〜2個に絞ることが効果的です。最後に、サポート窓口へのリンクやFAQを添えておくと、「わからないから離脱する」パターンを減らせます。

割引コードは本当に必要か インセンティブの使い分け方

割引コードは本当に必要か ​インセンティブの使い分け方

カート放棄メールというと、つい「割引コードを付ければ戻ってきてくれるはず」と考えがちですが、常に値引きが最適とは限りません。むしろ、毎回クーポンを付けてしまうと、「待てば必ず値引きが来る」という学習をお客様に与えてしまい、通常価格で買われにくくなるリスクがあります。まずは、なぜカートが放棄されたのかを想定し、それに合ったインセンティブを使い分けることが重要です。

  • 価格がネック: 割引コード・送料割引の検討
  • 不安がネック: 返品ポリシー・レビュー・FAQの提示
  • 手間がネック: カートへの直接リンク・支払い方法の案内
目的 適したインセンティブ 割引コードの使用頻度
再検討を促したい 閲覧中の商品情報の再提示
レビュー・導入事例
なしでも十分
背中をひと押ししたい 期間限定での少額割引
または送料無料
セール期・新規顧客中心に限定的
在庫を早く動かしたい 対象商品のみ値引き
セット購入割引
対象商品に絞って活用

実務では、まずは割引なしのリマインドメールで「検討途中の方」にアプローチし、それでも戻ってこない一部の方にのみ、段階的に金額的インセンティブを検討する設計が現実的です。例えば、1通目は「カートの中身のご案内と安心材料の提示」、2通目以降で必要に応じて以下のような形に分けると、利益を削りすぎずに回収率を高めやすくなります。

  • ステップ1: カート内容と商品価値の再提示(割引なし)
  • ステップ2: レビュー・Q&A・利用シーンの紹介(割引なし)
  • ステップ3: 特定条件での小さな特典(少額クーポン or 送料無料)

誰に送るかを見極める 送信対象と除外条件の設定方法

まず重要なのは、「全員に送る」のではなく、「送るべきではない人」をはっきりさせることです。Shopifyのカート放棄メールは、ログイン済み顧客メールアドレスを入力した見込み顧客を対象に送信できますが、実務では以下のような条件を整理しておくと、クレームや離脱を防げます。

  • すでに同じ注文を別ルートで完了している顧客
  • 社内テスト用のメールアドレス・スタッフアカウント
  • 明らかにスパム・ボットと判断できるアドレス
  • 過去に配信停止(オプトアウト)を希望した顧客

これらを事前に洗い出し、タグや顧客メモで管理しておくと、運用が安定します。

次に、どのような顧客を優先してフォローするかを決めておくと、効果検証がしやすくなります。例えば、購入見込みの高い顧客層から順に対象を広げていくイメージです。

  • 会員登録済みで過去に購入履歴がある顧客
  • 高額商品のカートを放棄した顧客
  • セール期間中にカート放棄した顧客
  • 広告経由で来訪し、カートまで進んだ新規顧客

shopifyでは、顧客にタグを付けておくことで、外部メールツールやワークフローアプリ側の条件分岐に利用できます。まずは「誰を最優先で取り戻したいのか」を決め、その顧客像に合わせてタグ設計を行うと、後からの絞り込みが簡単になります。

区分 代表例 送信方針
優先して送る リピーター・高額カート 必ず送信し、追送回数も多めに設定
条件付きで送る 初回訪問の新規顧客 頻度を抑え、短くシンプルな内容で送信
送らない 社内テスト・配信停止希望者 顧客タグ(例:no-abandon)で一括除外

このように、「送る」グループと「送らない」グループをテーブルやシートで可視化しておくと、チーム内での認識ズレを防げます。運用を始めた後も、クレーム件数や反応率を見ながら、除外条件や優先条件を定期的に見直すことが、安定したカート放棄メール運用につながります。

効果測定の基本指標と改善の進め方 A Bテストの実施例

まず押さえておきたいのは、「何を見ればメール施策の良し悪しが分かるか」です。カート放棄メールでは、最低限開封率・クリック率・コンバージョン率・回収売上をチェックします。特に実務で重視するのは「どれだけ売上を取り戻せたか」と「不快感を与えずに配信できているか」です。後者は、配信停止率スパム報告率で把握します。下記の指標を定期的に確認し、週次〜月次単位で数字の推移を見ることで、施策の「効き目」が見えやすくなります。

  • 開封率:件名・送信タイミングが適切かを判断
  • クリック率:メール本文の構成・CTAの分かりやすさを評価
  • コンバージョン率:カート復帰〜購入完了までの導線のスムーズさを確認
  • 回収売上:どれだけ「失注予定の売上」を戻せたかを金額で可視化
  • 配信停止率/スパム報告率:配信頻度や内容が適切かを見極め
指標 現状 改善後の目安 主な改善アプローチ
開封率 18% 25〜30% 件名パターンのA/Bテスト
クリック率 4% 6〜8% CTAボタンの文言・配置見直し
コンバージョン率 3% 4〜5% 送料・クーポン表示の最適化

A/Bテストを行う際は、「1回のテストで変える要素は1つ」に絞ることがポイントです。例えば、カート放棄メールの件名テストであれば、Aパターンは「【お忘れではありませんか?】カート内の商品が残っています」、Bパターンは「カートの商品をお取り置き中です(期限あり)」のように、トーンと訴求軸だけを変えるイメージです。検証期間中は、対象のオーディエンスをランダムに二分し、各パターンの開封率・クリック率・コンバージョン率を比較します。

  • テスト例1:件名…「やさしい案内」vs「期限を明示した案内」
  • テスト例2:送信タイミング…放棄後1時間 vs‌ 放棄後4時間
  • テスト例3:本文構成…おすすめ商品の有無、クーポン表示の位置
テスト内容 パターンA パターンB 勝ちパターン
件名 やさしいリマインド 期限付きリマインド B(開封率 ‌+6pt)
送信タイミング 放棄後1時間 放棄後4時間 A(CVR +1.2pt)
クーポン表記 本文下部で案内 冒頭で強調 B(回収売上 +18%)

このように、テスト結果は「どの要素を変えると、どの数字がどれだけ動くか」まで紐づけて記録しておくと、次の改善に繋げやすくなります。Shopifyのレポートやメールアプリ側の分析画面から数値を抜き出し、スプレッドシートなどで簡単なログをつけるだけでも十分です。運用としては、1〜2週間ごとに1テーマをテスト⁢ → ⁢勝ちパターンをベースに次の要素を検証というサイクルで回すと、現場の負荷を抑えながら、カート放棄メールの成果を継続的に引き上げていけます。

Shopifyアプリの活用方法と運用ルール作成のポイント

カート放棄メールを効果的に活用するには、まず「どの作業をアプリに任せ、どこから先を自社で確認するか」を明確に線引きすることが重要です。Shopifyアプリ側では、送信タイミング・件名テンプレート・割引コードの自動付与といった”仕組み部分”を標準化し、日々のオペレーションではスタッフがチェックすべきポイントを最小限に絞ります。たとえば、配信結果レポートの確認担当者文面改善の担当者を分けておくと、誰がどの観点で見直すのかが明確になり、属人化を防ぎやすくなります。

  • アプリで自動化する範囲:配信タイミング、対象条件、クーポン付与
  • 人が判断する範囲:文面改善、セグメント追加、トラブル時の停止判断
  • 月次で見直す項目:開封率・クリック率・売上貢献額

運用ルールを作る際は、「だれが・いつ・何を」確認するかを文書化しておくと、担当者変更があってもスムーズに引き継げます。以下のようなシンプルな運用シートを作り、共有ドライブなどで管理しておくと便利です。

項目 内容 担当 頻度
配信設定の確認 トリガー時間・セグメントの見直し EC運用担当 月1回
文面の改善 件名・本文・CTAのテスト マーケ担当 四半期ごと
トラブル対応 誤配信・重複送信のチェック リーダー 発生時

さらに、アプリを複数使う場合は「役割の重なり」を避けるルールも必要です。例えば、カート放棄メールとステップメールが同じ顧客に連続して送られないよう、上限通数や優先順位を決めておきます。「同日に送るメールは最大◯通まで」といったベーシックな基準を作り、Shopifyアプリ側の設定メモとして残しておくと、後から設定をいじる際の判断材料になります。また、割引コードも「放棄カート専用」「メルマガ専用」など用途別に整理しておくと、値引きが過剰にならず、分析もしやすくなります。

最後に

本記事では、Shopifyのカート放棄メール設定について、基本的な考え方から具体的な設定手順、内容改善のポイントまで整理してお伝えしました。

カート放棄メールは、「売上アップの裏ワザ」というよりも、「せっかく興味を持ってくれたお客様との接点を丁寧に取り扱うための仕組み」として位置づけると、運用の方向性がブレにくくなります。 ⁤‌
テンプレートの文言や配信タイミングは、一度設定して終わりではなく、実績を見ながら少しずつ調整していくことで、自社の商品・お客様に合った形に近づいていきます。

まずは、‍
-⁤ 自動送信を有効にする
– シンプルな文章とわかりやすい導線に整える
– 配信結果(開封率・クリック率・注文数)を定期的に確認する

といった基本からスタートし、徐々にA/Bテストやクーポンの活用などを検討していくとよいでしょう。

日々の運営業務の一部として、カート放棄メールを「自動で動くフォロー体制」として整えておくことで、機会損失を抑えつつ、お客様にとっても親切なオンラインストア運営につながります。

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