Shopifyでストアを立ち上げたものの、「なかなかアクセスが増えない」「集客の方法が分からない」と感じている方は少なくありません。デザインや商品にこだわっていても、ストアを見に来てくれるお客様がいなければ、売上にはつながりにくいのが実情です。
本記事では、Shopifyストア運営者がまず押さえておきたい「基本の5つの集客チャネル」について整理してご紹介します。専門用語はできるだけ避け、非エンジニアの方でもイメージしやすいように、各チャネルの特徴と、始める際のポイントを分かりやすく解説していきます。
「いきなり難しい広告運用は不安」「何から手を付ければよいか分からない」という方でも、この記事を読むことで、自分のストアに合った集客の方向性を見極め、着実にお客様との接点を増やしていくための土台づくりができるはずです。
目次
- 基本を押さえるために知っておきたい主な集客チャネルの全体像
- 検索結果からの訪問を増やすためのSEO対策の進め方
- 広告費を無駄にしないためのMeta広告とGoogle広告の使い分け
- リピート購入につなげるメールマーケティングとLINE活用のポイント
- InstagramやXを活用した認知拡大とファンづくりの基本
- 楽天市場やAmazonなど外部モールとの併用戦略を考える視点
- 自店舗に合った集客チャネルを選ぶための判断基準と優先順位の付け方
- まとめ
基本を押さえるために知っておきたい主な集客チャネルの全体像
Shopifyでの集客を考えるとき、多くの方が「広告を出すかどうか」から検討しがちですが、実際には複数のチャネルが連携してはじめて売上が安定します。ここで整理しておきたいのは、店舗への「入り口」がどこから生まれているのかを把握することです。代表的なのは、検索エンジンからの流入、SNSからの導線、広告、メール・LINEなどのリピート用チャネル、そしてモールや比較サイトなどの外部プラットフォームです。どのチャネルも単独で完結するのではなく、お互いを補完し合う関係にあると理解しておくと、施策の優先順位がつけやすくなります。
- 検索(SEO/検索連動広告):商品名や悩みキーワードから来店する「指名・顕在ニーズ」向きの入り口。
- SNS(Instagram・X・TikTokなど):世界観や事例を通じて「まだ欲しいと気づいていない層」に接触するチャネル。
- ディスプレイ・SNS広告:認知拡大やリターゲティングで、接触済みユーザーを再度ショップに戻す役割。
- メール・LINE:一度購入・登録したユーザーに対し、継続的に情報提供し、LTVを高めるチャネル。
- 外部プラットフォーム:楽天市場などのモール、比較サイト、アフィリエイト経由での流入。
| チャネル | 主な目的 | 向いているフェーズ |
|---|---|---|
| 検索(SEO・検索広告) | ニーズが明確なユーザーの獲得 | 初回購入の獲得 |
| SNS投稿・SNS広告 | 認知拡大・比較検討のきっかけづくり | 認知〜検討 |
| メール・LINE | 再訪・リピート購入の促進 | 購入後〜ファン化 |
| モール・外部サイト | 集客基盤の借り入れ | 立ち上げ〜拡大 |
実務では、これらを「どれを使うか」ではなく「どう組み合わせるか」で考えます。例えば、検索で初回購入を獲得 → メールやLINEでリピートを促進 → SNSでブランド理解を深める、というように、チャネルごとに役割を分けると設計しやすくなります。加えて、運用リソースと予算によって、最初は少ないチャネルに絞り、成果が見えたものに徐々に集中していくのが現実的です。この章では、こうした全体像を前提にしながら、特に基本となる5つのチャネルを一つずつ掘り下げていきます。
検索結果からの訪問を増やすためのSEO対策の進め方
検索からの流入を増やすには、まず「どのキーワードで見つかれたいか」を明確にし、その意図に合ったページを用意することが重要です。Shopifyの商品ページやコレクションページごとに、狙うキーワードを1〜2個に絞り込み、ページタイトルやメタディスクリプション、見出し(
〜
)に自然な形で組み込みます。また、ユーザーが知りたい情報を網羅したテキスト量(素材の特徴、サイズ感、使い方、よくある質問など)を意識し、「検索した人がこのページだけ読めば安心できる」状態を目指します。
ページタイトル・メタ情報の最適化:管理画面の商品編集画面の「検索エンジンのプレビュー」から調整し、検索結果でクリックしたくなる一文を意識します。
画像のaltテキスト設定:商品の特徴や用途を含めた短い説明文を入れ、画像検索からの流入も狙います。
内部リンクの整理:関連商品やコレクション、ブログ記事をテキストリンクでつなぎ、クローラーとユーザーの両方が回遊しやすい構造にします。
施策エリア
具体的な操作
優先度
商品ページ
タイトル・説明文・画像altを見直す
高
コレクション
カテゴリ名と説明文で主要キーワードを整理
中
ブログ
「選び方」「使い方」などニーズの高いテーマで記事作成
中
技術まわり
テーマ設定で表示速度・モバイル対応を確認
中
広告費を無駄にしないためのMeta広告とGoogle広告の使い分け
同じ「広告費」でも、MetaとGoogleでは役割が大きく異なります。イメージとしては、Metaはまだ自分の店を知らない人に商品を”見つけてもらう”ための媒体、Googleはすでにニーズがある人が商品を”探しに来る”ときの受け皿です。そのため、ブランドや商品の認知を広げたい時期はmetaに比重を置き、指名検索や商品名検索が増えてきた段階でGoogleに予算をシフトする、といった時間軸での使い分けが重要です。
- Meta広告:新商品のテスト、シーズン企画の拡散、クリエイティブで世界観を伝える施策に向いている
- Google広告:「ブランド名+商品カテゴリ」など、明確なニーズを持つユーザーの獲得に向いている
- 共通ルール:どちらも「とりあえず全部配信」ではなく、目的(認知・検討・購入)とKPIを事前に決めておく
目的
向いている媒体
注力すべき指標
新規顧客の認知拡大
Meta(フィード・リール)
リーチ数 / CTR
購入見込み客の獲得
Meta+Google検索
CVR / CPA
今すぐ買いたい層の取りこぼし防止
Google検索・ショッピング
広告費用対効果(ROAS)
広告費を無駄にしないポイントは、「どの媒体で、どの温度感のユーザーに、いくらまで払うのか」をあらかじめ決めておくことです。例えば、
- Meta:1人あたりの初回購入の獲得コスト(CPA)は少し高めでも許容し、新規顧客を増やす予算として設定
- Google:すでに検討中のユーザーが多いため、より厳しくROASで判断し、利益を確保する予算として運用
というように、同じ指標で一律に評価しないことが重要です。Metaで種まきをし、Googleで刈り取るイメージを持つと、チャネルごとの役割と予算配分が明確になり、ムダ打ちを減らせます。

リピート購入につなげるメールマーケティングとLINE活用のポイント
1回きりの購入で終わらせず、自然に「また買いたい」と思ってもらうには、購入後のコミュニケーション設計が重要です。特に、メールとLINEは「お知らせするためのツール」ではなく、「お客様の不安を減らし、選びやすくするツール」として設計すると成果につながりやすくなります。たとえば、発送完了メールに加えて、商品到着のタイミングで使い方やよくある質問へのリンクを送るだけでも、安心感が生まれ、クレーム減少と継続利用の両方に効果があります。
- 購入直後:注文受付・発送情報に加え、基本的な使い方や保管方法を案内
- 使用開始〜数日:よくあるつまずきポイントのQ&A、サポート窓口の案内
- リピート推奨時期:購入履歴に合わせた補充タイミングのリマインド
- 休眠防止:一定期間購入がないお客様に、閲覧履歴に合わせたおすすめ商品を控えめに提案
チャネル
向いている配信内容
ポイント
メール
詳細な読み物、ステップ配信
テキスト量が多くても読まれやすい
LINE
短いお知らせ、クーポン提示
開封されやすいが送信頻度に注意
また、同じ内容をすべての顧客に一斉配信するのではなく、シンプルなセグメントを分けるだけでも成果は変わります。Shopifyの購入履歴と連携させ、「初回購入者」「2回以上購入」「休眠気味」といったグループごとにメッセージの切り口を変えましょう。たとえば、初回購入者にはブランドの考え方や他商品の使い方紹介を中心に、2回以上購入している顧客には、まとめ買い提案や新商品の先行案内など、すでに信頼関係があることを前提とした案内が適しています。LINEではテキストを短くし、詳細情報はShopify上の特集ページに誘導する構成にすると運用も管理もしやすくなります。
InstagramやXを活用した認知拡大とファンづくりの基本
InstagramもXも、まずは「誰に」「どんな世界観で」届けるかを決めることが重要です。商品写真をただ並べるのではなく、ストアの価値観や利用シーンが伝わる投稿を意識します。たとえばアパレルなら、商品単体の画像だけでなく、コーディネート例や着用シチュエーションを混ぜることで、フォロワーが自分ごととしてイメージしやすくなります。投稿のトーンや色味をある程度そろえると、プロフィール画面全体がブランドの「顔」として機能し、広告を使わなくても徐々に認知が積み上がります。
- 投稿テーマの型を決める:「商品紹介」「お客様の声」「使い方・レシピ」「裏側ストーリー」などを週ごとにローテーション
- ハッシュタグの役割を分ける:ブランド用、商品カテゴリ用、ニッチな興味関心用で整理して管理
- プロフィール導線を整える:ショップURL、配送や返品の基本情報、ブランドの一文を分かりやすく配置
- ストーリーズやポストに役割を持たせる:ポストは資産的、ストーリーズは日常的・一時的な情報に特化
目的
Instagramでの基本
Xでの基本
認知拡大
ビジュアル重視のフィード投稿+関連ハッシュタグ
拡散されやすい短文+タイムリーな話題への参加
ファンづくり
ストーリーズで日常や裏側を共有し親近感を醸成
リプライで丁寧に会話し、考え方や姿勢を伝える
ショップ導線
プロフィールと固定投稿にリンクやクーポン情報を集約
固定ポストにショップ案内を設定し、定期的に再案内
楽天市場やAmazonなど外部モールとの併用戦略を考える視点
自社ストアの集客を考えるうえで、外部モールは「競合」ではなく、むしろ接点を増やすためのインフラとして捉えると戦略が立てやすくなります。モールは検索・レビュー・ポイント制度が整っているため、新規顧客との初回接点を作りやすい一方で、リピーター化やブランド体験の設計には限界があります。そこで、モール側では「発見と比較」の役割、自社Shopifyストアでは「関係構築と継続利用」の役割といったように、チャネルごとに明確な目的を持たせることが重要です。
- モール:新規顧客の獲得、商品比較される前提での価格・レビュー戦略
- Shopify:ブランドストーリーの訴求、継続購入を意識した導線設計
- 両方共通:在庫・価格・商品情報の整合性管理
観点
外部モール
Shopifyストア
役割
集客ハブ
関係構築の拠点
強み
検索流入・信頼感
自由なデザイン・施策
指標
新規数・レビュー数
LTV・リピート率
併用する際は、値引き・ポイントだけで差別化しないことも重要です。同じ価格帯でも、自社ストア側でしか得られない体験を明確に設計します。例えば、
- 購入者限定の使い方ガイドやレシピ集のダウンロード
- モール購入者に同梱するカードから誘導する会員プログラム(次回クーポンや先行販売)
- 購入前の相談チャットや、アフターサポートの窓口をShopifyに一本化
のように、モールを入口、自社ストアを「長く付き合う場所」として設計しておくと、広告費を抑えつつLTVを高めやすくなります。
さらに運営面では、在庫・価格・キャンペーンの一貫性をどう保つかを最初に決めておくと混乱を防げます。具体的には、
- 在庫ポリシー:在庫はShopifyを基準にし、モール側は安全在庫を設定して欠品リスクをコントロール
- 価格ポリシー:「モール最安値にしない」「送料無料条件をチャネルで統一する」などルール化
- 販促ポリシー:大型セール(お買い物マラソンなど)の時期に、自社ストアで何を訴求するかを事前に決める
といった整理をしておくと、「どのチャネルを育てたいのか」「どの指標を追うのか」が明確になり、場当たり的な値下げや在庫トラブルを防ぎながら、安定した集客基盤を構築できます。
自店舗に合った集客チャネルを選ぶための判断基準と優先順位の付け方
まず、自社ストアの「現状」と「強み」を整理します。感覚ではなく、わかる範囲で数字に落とし込むことが大切です。例えば、現状のアクセス源や売上構成、顧客単価などをざっくりでも把握したうえで、どのチャネルなら相性が良いかを考えます。
- 客単価が高い商材:比較検討が長いので、検索(SEO・リスティング)やコンテンツ発信と相性が良い
- 衝動買いされやすい商材:SNS広告やインスタグラム投稿からの流入が向いている
- リピート前提の商材:メルマガやLINEなどのCRMチャネルが重要
- ブランド世界観が強い商材:ビジュアル重視のSNS(Instagram、Pinterestなど)が有効
判断軸
確認するポイント
向きやすいチャネル
予算
月いくらまで投下できるか
低予算ならSEO・SNS運用
リソース
1週間で集客に使える時間
時間少なめなら広告中心
商品特性
見た目重視か、情報重視か
見た目=SNS / 情報=検索
次に、候補チャネルに一気に手を出すのではなく、優先順位をつけて段階的に試します。基本的な考え方としては、「短期で検証しやすいもの」→「中長期で効いてくるもの」の順番で広げると、無理なく運用できます。
- 第1優先:すぐに結果が見えやすいもの(例:Meta広告、Googleショッピング広告)
- 第2優先:成果が出るまで時間はかかるが資産になるもの(例:ブログSEO、レビュー施策)
- 第3優先:手間がかかるがブランドを強くするもの(例:YouTube、コラボ企画)
優先度
チャネル例
目的
高
リスティング広告・SNS広告
短期の売上・テスト
中
SEO・ブログ・レビュー
安定流入の土台づくり
低
動画・コラボ・PR
ブランド認知・差別化
最後に、「選んで終わり」にせず、チャネルごとの役割とKPIを最初に決めることで、優先順位をぶらさずに運用できます。すべてのチャネルに「売上」を直接求めるのではなく、入口・育成・再購入など、どの段階を担当させるかをはっきりさせておくと判断しやすくなります。
- 入口チャネル(例:広告・SNS)…「新規訪問数」「クリック単価」を見る
- 検討・育成チャネル(例:ブログ・メルマガ)…「滞在時間」「メルマガ登録数」を見る
- 再購入チャネル(例:LINE・メール)…「リピート率」「LTV」を見る
チャネルの役割
見るべき指標
見直しタイミング
入口
クリック率・新規ユーザー数
1〜2週間ごと
検討
直帰率・ページ/セッション
月次
再購入
リピート率・購買間隔
3ヶ月ごと
まとめ
本記事では、Shopifyストアの集客において基本となる5つのチャネルについて整理してきました。すべてを一度に完璧に運用する必要はありませんが、自店舗の状況やリソースに合わせて、優先順位をつけて取り組むことが重要です。
まずは「現状どこからの流入が多いのか」「どのチャネルなら無理なく続けられそうか」を確認し、小さくテストしながら改善を重ねていくことで、着実に成果につなげることができます。また、各チャネルは単独ではなく、組み合わせることで相乗効果を生みやすくなります。
集客は「一度整えれば終わり」ではなく、ストア運営と同様に継続的な見直しが必要な領域です。アクセス解析の結果やお客様の反応を確認しながら、少しずつ施策の精度を高めていきましょう。こうした積み重ねが、中長期的な売上の安定にもつながっていきます。
)に自然な形で組み込みます。また、ユーザーが知りたい情報を網羅したテキスト量(素材の特徴、サイズ感、使い方、よくある質問など)を意識し、「検索した人がこのページだけ読めば安心できる」状態を目指します。 ページタイトル・メタ情報の最適化:管理画面の商品編集画面の「検索エンジンのプレビュー」から調整し、検索結果でクリックしたくなる一文を意識します。 画像のaltテキスト設定:商品の特徴や用途を含めた短い説明文を入れ、画像検索からの流入も狙います。 内部リンクの整理:関連商品やコレクション、ブログ記事をテキストリンクでつなぎ、クローラーとユーザーの両方が回遊しやすい構造にします。 施策エリア 具体的な操作 優先度 商品ページ タイトル・説明文・画像altを見直す 高 コレクション カテゴリ名と説明文で主要キーワードを整理 中 ブログ 「選び方」「使い方」などニーズの高いテーマで記事作成 中 技術まわり テーマ設定で表示速度・モバイル対応を確認 中 広告費を無駄にしないためのMeta広告とGoogle広告の使い分け
同じ「広告費」でも、MetaとGoogleでは役割が大きく異なります。イメージとしては、Metaはまだ自分の店を知らない人に商品を”見つけてもらう”ための媒体、Googleはすでにニーズがある人が商品を”探しに来る”ときの受け皿です。そのため、ブランドや商品の認知を広げたい時期はmetaに比重を置き、指名検索や商品名検索が増えてきた段階でGoogleに予算をシフトする、といった時間軸での使い分けが重要です。
- Meta広告:新商品のテスト、シーズン企画の拡散、クリエイティブで世界観を伝える施策に向いている
- Google広告:「ブランド名+商品カテゴリ」など、明確なニーズを持つユーザーの獲得に向いている
- 共通ルール:どちらも「とりあえず全部配信」ではなく、目的(認知・検討・購入)とKPIを事前に決めておく
| 目的 | 向いている媒体 | 注力すべき指標 |
|---|---|---|
| 新規顧客の認知拡大 | Meta(フィード・リール) | リーチ数 / CTR |
| 購入見込み客の獲得 | Meta+Google検索 | CVR / CPA |
| 今すぐ買いたい層の取りこぼし防止 | Google検索・ショッピング | 広告費用対効果(ROAS) |
広告費を無駄にしないポイントは、「どの媒体で、どの温度感のユーザーに、いくらまで払うのか」をあらかじめ決めておくことです。例えば、
- Meta:1人あたりの初回購入の獲得コスト(CPA)は少し高めでも許容し、新規顧客を増やす予算として設定
- Google:すでに検討中のユーザーが多いため、より厳しくROASで判断し、利益を確保する予算として運用
というように、同じ指標で一律に評価しないことが重要です。Metaで種まきをし、Googleで刈り取るイメージを持つと、チャネルごとの役割と予算配分が明確になり、ムダ打ちを減らせます。
リピート購入につなげるメールマーケティングとLINE活用のポイント
1回きりの購入で終わらせず、自然に「また買いたい」と思ってもらうには、購入後のコミュニケーション設計が重要です。特に、メールとLINEは「お知らせするためのツール」ではなく、「お客様の不安を減らし、選びやすくするツール」として設計すると成果につながりやすくなります。たとえば、発送完了メールに加えて、商品到着のタイミングで使い方やよくある質問へのリンクを送るだけでも、安心感が生まれ、クレーム減少と継続利用の両方に効果があります。
- 購入直後:注文受付・発送情報に加え、基本的な使い方や保管方法を案内
- 使用開始〜数日:よくあるつまずきポイントのQ&A、サポート窓口の案内
- リピート推奨時期:購入履歴に合わせた補充タイミングのリマインド
- 休眠防止:一定期間購入がないお客様に、閲覧履歴に合わせたおすすめ商品を控えめに提案
| チャネル | 向いている配信内容 | ポイント |
|---|---|---|
| メール | 詳細な読み物、ステップ配信 | テキスト量が多くても読まれやすい |
| LINE | 短いお知らせ、クーポン提示 | 開封されやすいが送信頻度に注意 |
また、同じ内容をすべての顧客に一斉配信するのではなく、シンプルなセグメントを分けるだけでも成果は変わります。Shopifyの購入履歴と連携させ、「初回購入者」「2回以上購入」「休眠気味」といったグループごとにメッセージの切り口を変えましょう。たとえば、初回購入者にはブランドの考え方や他商品の使い方紹介を中心に、2回以上購入している顧客には、まとめ買い提案や新商品の先行案内など、すでに信頼関係があることを前提とした案内が適しています。LINEではテキストを短くし、詳細情報はShopify上の特集ページに誘導する構成にすると運用も管理もしやすくなります。
InstagramやXを活用した認知拡大とファンづくりの基本
InstagramもXも、まずは「誰に」「どんな世界観で」届けるかを決めることが重要です。商品写真をただ並べるのではなく、ストアの価値観や利用シーンが伝わる投稿を意識します。たとえばアパレルなら、商品単体の画像だけでなく、コーディネート例や着用シチュエーションを混ぜることで、フォロワーが自分ごととしてイメージしやすくなります。投稿のトーンや色味をある程度そろえると、プロフィール画面全体がブランドの「顔」として機能し、広告を使わなくても徐々に認知が積み上がります。
- 投稿テーマの型を決める:「商品紹介」「お客様の声」「使い方・レシピ」「裏側ストーリー」などを週ごとにローテーション
- ハッシュタグの役割を分ける:ブランド用、商品カテゴリ用、ニッチな興味関心用で整理して管理
- プロフィール導線を整える:ショップURL、配送や返品の基本情報、ブランドの一文を分かりやすく配置
- ストーリーズやポストに役割を持たせる:ポストは資産的、ストーリーズは日常的・一時的な情報に特化
| 目的 | Instagramでの基本 | Xでの基本 |
|---|---|---|
| 認知拡大 | ビジュアル重視のフィード投稿+関連ハッシュタグ | 拡散されやすい短文+タイムリーな話題への参加 |
| ファンづくり | ストーリーズで日常や裏側を共有し親近感を醸成 | リプライで丁寧に会話し、考え方や姿勢を伝える |
| ショップ導線 | プロフィールと固定投稿にリンクやクーポン情報を集約 | 固定ポストにショップ案内を設定し、定期的に再案内 |
楽天市場やAmazonなど外部モールとの併用戦略を考える視点
自社ストアの集客を考えるうえで、外部モールは「競合」ではなく、むしろ接点を増やすためのインフラとして捉えると戦略が立てやすくなります。モールは検索・レビュー・ポイント制度が整っているため、新規顧客との初回接点を作りやすい一方で、リピーター化やブランド体験の設計には限界があります。そこで、モール側では「発見と比較」の役割、自社Shopifyストアでは「関係構築と継続利用」の役割といったように、チャネルごとに明確な目的を持たせることが重要です。
- モール:新規顧客の獲得、商品比較される前提での価格・レビュー戦略
- Shopify:ブランドストーリーの訴求、継続購入を意識した導線設計
- 両方共通:在庫・価格・商品情報の整合性管理
| 観点 | 外部モール | Shopifyストア |
|---|---|---|
| 役割 | 集客ハブ | 関係構築の拠点 |
| 強み | 検索流入・信頼感 | 自由なデザイン・施策 |
| 指標 | 新規数・レビュー数 | LTV・リピート率 |
併用する際は、値引き・ポイントだけで差別化しないことも重要です。同じ価格帯でも、自社ストア側でしか得られない体験を明確に設計します。例えば、
- 購入者限定の使い方ガイドやレシピ集のダウンロード
- モール購入者に同梱するカードから誘導する会員プログラム(次回クーポンや先行販売)
- 購入前の相談チャットや、アフターサポートの窓口をShopifyに一本化
のように、モールを入口、自社ストアを「長く付き合う場所」として設計しておくと、広告費を抑えつつLTVを高めやすくなります。
さらに運営面では、在庫・価格・キャンペーンの一貫性をどう保つかを最初に決めておくと混乱を防げます。具体的には、
- 在庫ポリシー:在庫はShopifyを基準にし、モール側は安全在庫を設定して欠品リスクをコントロール
- 価格ポリシー:「モール最安値にしない」「送料無料条件をチャネルで統一する」などルール化
- 販促ポリシー:大型セール(お買い物マラソンなど)の時期に、自社ストアで何を訴求するかを事前に決める
といった整理をしておくと、「どのチャネルを育てたいのか」「どの指標を追うのか」が明確になり、場当たり的な値下げや在庫トラブルを防ぎながら、安定した集客基盤を構築できます。
自店舗に合った集客チャネルを選ぶための判断基準と優先順位の付け方
まず、自社ストアの「現状」と「強み」を整理します。感覚ではなく、わかる範囲で数字に落とし込むことが大切です。例えば、現状のアクセス源や売上構成、顧客単価などをざっくりでも把握したうえで、どのチャネルなら相性が良いかを考えます。
- 客単価が高い商材:比較検討が長いので、検索(SEO・リスティング)やコンテンツ発信と相性が良い
- 衝動買いされやすい商材:SNS広告やインスタグラム投稿からの流入が向いている
- リピート前提の商材:メルマガやLINEなどのCRMチャネルが重要
- ブランド世界観が強い商材:ビジュアル重視のSNS(Instagram、Pinterestなど)が有効
| 判断軸 | 確認するポイント | 向きやすいチャネル |
|---|---|---|
| 予算 | 月いくらまで投下できるか | 低予算ならSEO・SNS運用 |
| リソース | 1週間で集客に使える時間 | 時間少なめなら広告中心 |
| 商品特性 | 見た目重視か、情報重視か | 見た目=SNS / 情報=検索 |
次に、候補チャネルに一気に手を出すのではなく、優先順位をつけて段階的に試します。基本的な考え方としては、「短期で検証しやすいもの」→「中長期で効いてくるもの」の順番で広げると、無理なく運用できます。
- 第1優先:すぐに結果が見えやすいもの(例:Meta広告、Googleショッピング広告)
- 第2優先:成果が出るまで時間はかかるが資産になるもの(例:ブログSEO、レビュー施策)
- 第3優先:手間がかかるがブランドを強くするもの(例:YouTube、コラボ企画)
| 優先度 | チャネル例 | 目的 |
|---|---|---|
| 高 | リスティング広告・SNS広告 | 短期の売上・テスト |
| 中 | SEO・ブログ・レビュー | 安定流入の土台づくり |
| 低 | 動画・コラボ・PR | ブランド認知・差別化 |
最後に、「選んで終わり」にせず、チャネルごとの役割とKPIを最初に決めることで、優先順位をぶらさずに運用できます。すべてのチャネルに「売上」を直接求めるのではなく、入口・育成・再購入など、どの段階を担当させるかをはっきりさせておくと判断しやすくなります。
- 入口チャネル(例:広告・SNS)…「新規訪問数」「クリック単価」を見る
- 検討・育成チャネル(例:ブログ・メルマガ)…「滞在時間」「メルマガ登録数」を見る
- 再購入チャネル(例:LINE・メール)…「リピート率」「LTV」を見る
| チャネルの役割 | 見るべき指標 | 見直しタイミング |
|---|---|---|
| 入口 | クリック率・新規ユーザー数 | 1〜2週間ごと |
| 検討 | 直帰率・ページ/セッション | 月次 |
| 再購入 | リピート率・購買間隔 | 3ヶ月ごと |
まとめ
本記事では、Shopifyストアの集客において基本となる5つのチャネルについて整理してきました。すべてを一度に完璧に運用する必要はありませんが、自店舗の状況やリソースに合わせて、優先順位をつけて取り組むことが重要です。
まずは「現状どこからの流入が多いのか」「どのチャネルなら無理なく続けられそうか」を確認し、小さくテストしながら改善を重ねていくことで、着実に成果につなげることができます。また、各チャネルは単独ではなく、組み合わせることで相乗効果を生みやすくなります。
集客は「一度整えれば終わり」ではなく、ストア運営と同様に継続的な見直しが必要な領域です。アクセス解析の結果やお客様の反応を確認しながら、少しずつ施策の精度を高めていきましょう。こうした積み重ねが、中長期的な売上の安定にもつながっていきます。

