自社のオンラインショップを運営する中で、「もっと効率的に集客したい」「広告費を抑えながら売上を伸ばしたい」と感じる方は多いのではないでしょうか。こうした課題に対して、成果報酬型の広告である「アフィリエイト」は、比較的リスクを抑えながら導入できる手段のひとつです。

Shopify(ショッピファイ)を利用している場合でも、A8.net ‍をはじめとしたASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)と連携することで、ブロガーやメディア運営者などの「アフィリエイター」に自社の商品を紹介してもらうことができます。ただし、はじめての方にとっては「どのASPを選べばよいのか」「Shopifyとどうやって連携するのか」「タグやトラッキングの設定は難しくないか」など、不明点が多い分野でもあります。

本記事では、専門的な知識がないShopify運営者の方でも取り組みやすいように、 ‌
– アフィリエイトとASPの基本的な仕組み
-‌ Shopifyショップでアフィリエイトを導入する際の考え方 ‌
– A8.net⁣ など主要ASPとの具体的な連携手順⁤
– 設定時に注意すべきポイント

を、できるだけ平易な言葉で順を追って解説します。アフィリエイト導入を検討している方は、全体の流れを把握するためのガイドとしてお役立てください。

目次

Shopifyでアフィリエイトを導入する前に確認しておきたい基本知?

アフィリエイトを導入する前に押さえておきたいのは、まず

「どこまでをアフィリエイト経由の成果とみなすのか」

というルールづくりです。クッキーの有効期限や、クーポン利用時の成果判定、定期購入やサブスクの2回目以降の注文を成果対象に含めるかどうかなど、あいまいなまま始めると、運用が進んだ段階でトラブルになりやすくなります。ショップ側の利益率やリピート率を踏まえて、社内で方針を整理し、ASP(A8.net ‌など)に設定を依頼する際にズレが出ないようにしておきましょう。

次に、Shopify側で事前に確認しておくべきなのが、

テーマやアプリ構成との相性

です。購入完了ページ(/thank_you)にアフィリエイト計測タグを設置する際、チェックアウト拡張機能やサードパーティの決済アプリ、サブスクアプリなどを併用していると、計測が正しく動作しないケースがあります。導入予定のアフィリエイトアプリやASPタグが「Shopify Plus 専用機能を必要とするか」「Shopify Functions や注文ステータスページへのスクリプト追加で対応できるか」を、事前にサポートや開発担当に確認しておくと安全です。

最後に、アフィリエイト報酬を設定する前に、

商品ごとの原価率やLTV(顧客生涯価値)

の目安を整理しておきましょう。利益を圧迫しない範囲で報酬率を決めるためには、数字の把握が欠かせません。簡単なシミュレーションは、下記のようなイメージで十分です。

項目

販売価格

5,000円

原価・送料・手数料

3,200円

1注文あたりの粗利

1,800円

設定したい報酬

300〜500円(粗利の約17〜28%)

ShopifyとASPの連携パターン概要と選び方のポイント

ShopifyとASPを組み合わせる方法は、大きく分けて「商品リンク型」「クーポン・紹介コード型」「レビュー・コンテンツ型」の3つに整理できます。商品リンク型は、A8.netなどで発行されるアフィリエイトリンクをブログやメディアに設置し、自社のShopifyストアに誘導するシンプルな形です。クーポン・紹介コード型は、ASPで計測しつつ、Shopify側でディスカウントコードを発行し、購入時にコード入力で成果をひも付けるパターンです。レビュー・コンテンツ型は、比較記事や体験レビューなどのコンテンツを軸に、複数の導線(テキストリンク・バナー・ボタン)からストアへ送客する運用です。

どのパターンを選ぶかは、運営体制と既存チャネルとの相性で判断します。たとえば、すでに

自社ブログやオウンドメディア

が育っている場合は商品リンク型が自然に導入しやすく、

インフルエンサーとのコラボやSNS施策

が多い場合はクーポン・紹介コード型との相性がよいです。また、レビュー・コンテンツ型は、商品数が多く比較軸が明確なカテゴリ(コスメ、サプリ、ガジェットなど)に向いており、ユーザーに選び方を説明しながら送客したいケースで効果的です。

実務上は、複数パターンを段階的に組み合わせるのがおすすめです。最初は、設定が少なく済む商品リンク型でA8などのASP経由のトラフィックを確認し、その後、成果の出やすい媒体やパートナー向けにクーポン・紹介コード型を追加していきます。さらに、成果が安定してきた段階で、コンテンツ制作を強化してレビュー・コンテンツ型へ広げていくと、運用負荷と成果のバランスを取りやすくなります。

パターン

向いているストア

運用難易度

商品リンク型

ブログ・メディアを持っている

クーポン・紹介コード型

SNSやインフルエンサー連携が多い

レビュー・コンテンツ型

比較されやすい商材・点数多め

中〜高













A8.netアカウント作成からプログラム申請までの具体的な流れ

A8.netアカウント作成からプログラム申請までの具体的な流れ

まずは、A8.netの公式サイトで無料アカウントを作成します。登録フォームでは、

氏名・メールアドレス・ログインID・パスワード

に加え、報酬振込用の

銀行口座情報

や、サイト(またはShopifyストア)の基本情報を入力します。Shopify運営者の場合、サイトURL欄には公開済みのストアURL、サイト説明欄には

「何を販売しているのか」「どのような読者・顧客を想定しているのか」

を、簡潔に記載しておくと審査が通りやすくなります。入力が完了したら利用規約へ同意し、メール認証を行うとログイン可能な状態になります。

アカウント作成後は、管理画面からShopifyと連携したいASPプログラムを検索し、申請を行います。検索バーに

「Shopify」「EC」「オンラインショップ」

などのキーワードを入力すると、EC関連の案件が一覧表示されます。参加したいプログラムをクリックすると詳細画面が開くので、

成果条件・成果確定までの日数・報酬額

を確認し、自社ストアの客層と合うかを見極めます。問題なければ「このプログラムに提携申請する」ボタンを押し、審査結果の通知を待ちます。以下のように、いくつか候補を比較しながら申請すると効率的です。

項目

プログラムA

プログラムB

主な商材

定額サブスクツール

単品EC向けアプリ

成果条件

有料プラン申込

無料トライアル登録

ターゲット

既存EC事業者

これから開店する事業者

提携が承認されると、プログラム詳細ページから

専用のアフィリエイトリンク

やバナー素材を取得できます。Shopifyで活用する場合は、

ストア内のブログ記事や特集ページにテキストリンクを設置

したり、

フッターやサイドバーにバナーを配置

するのが一般的です。リンク設置の前に、プログラム側の

「禁止事項」や「表現ルール」

を必ず確認し、値引き表現や誤解を招く表現が含まれていないかをチェックしておきましょう。これらを一度テンプレート化しておくと、今後別のASPプログラムを追加する際も、同じ流れでスムーズに設定できます。

Shopifyストアにアフィリエイト用計測タグを設置する手順

アフィリエイトASPから発行された計測タグは、基本的に「購入完了ページ」で発火させる必要があります。Shopifyでは、管理画面の

「設定」→「チェックアウト」

(あるいは「カスタマーデータとプライバシー」)内にある「注文ステータスページの追加スクリプト」エリア(もしくはテーマの

checkout.liquid

が有効なプランではそちら)に貼り付けるのが一般的です。ASPから提供されるコードの中で、注文IDや合計金額を動的に埋め込む必要がある場合は、Shopifyの

Liquid変数

{{ order.name }}

{{ order.total_price }}

‍など)を指定されたフォーマットに合わせて差し替えます。

設置時は、計測漏れを防ぐために、以下のようなポイントをあらかじめ整理しておくと運用がスムーズです。

とくに、注文金額の定義(送料・税・ポイント利用分を含むかどうか)はASPごとに異なるため、管理画面の仕様説明や担当者からの指示を確認したうえでLiquid変数を組み合わせておくと、レポート値のズレを抑えられます。

目的

おすすめの設置場所

補足

購入成果の計測

注文ステータスページのスクリプト欄

もっとも標準的な設置方法

クリック・訪問の計測

テーマの

全ページ共通のヘッダーに設置

高度な条件分岐

Googleタグマネージャー経由

運用を一本化したい場合に有効













購入完了ページで成果を正しく計測するための設定と動作確認方法

購入完了ページで成果を正しく計測するための設定と動作確認方法

まずは、ASP側で発行された成約計測用タグ(トラッキングタグ)を、shopifyの「チェックアウト」設定からサンクスページに設置します。管理画面の

「設定」→「チェックアウト」→「注文ステータスページの追加スクリプト」

に、ASPから指定されたコードを貼り付け、必要に応じて

注文番号・合計金額・通貨

などをShopifyの変数に置き換えます。テーマ編集やアプリ側にコードを入れるケースもありますが、基本は「購入完了画面にのみ表示される領域」に埋め込むことが重要です。作業前には必ず、既存のコードをコピーしてメモ帳などに控えておき、復旧できる状態にしてから進めます。

コードを設置したら、テスト注文で正しく値が渡っているかを確認します。Shopifyの「支払いテストモード」や代金引換などを一時的に使い、実際にカートから注文完了まで進めたうえで、ブラウザの開発者ツールや拡張機能を活用してタグの動作をチェックします。非エンジニアでも確認しやすいよう、

表示されているURL・注文ID・金額

が、ASPの管理画面側に反映されているかを目視で比較する方法がおすすめです。必要であれば、ASPのサポート担当にスクリーンショットを共有し、「テスト発生分として問題ないか」を確認してもらうと安心です。

運用開始後は、Shopifyの売上データとASP側の成果件数・成果金額に大きな差が出ていないかを、定期的に突き合わせます。差分の傾向を整理するために、以下のような簡単な一覧表を作っておくと、原因の切り分けがしやすくなります。

確認項目

Shopify側

ASP側

ポイント

注文件数

10件

9件

未計測の注文がないか確認

売上金額

100,000円

98,000円

送料・クーポン除外の有無を確認

注文時間帯

0〜24時

一部未反映

メンテナンス時間やタグエラーを確認













商品ページやブログ記事でのアフィリエイトリンク活用と注意点

商品ページやブログ記事でのアフィリエイトリンク活用と注意点

商品ページでは、アフィリエイトリンクを「追加入力されたセールストーク」ではなく、あくまでユーザーの選択肢を広げるための導線として配置します。具体的には、メインの商品説明の直後や、よくある質問セクションの中に、関連サービスや補助ツールへのリンクを自然に差し込む方法が有効です。その際、

「広告」「PR」「アフィリエイトリンクを含みます」

といった文言を近くに明記し、ユーザーがリンクの性質を理解できるようにします。また、テキストリンクだけでなく、視認性の高いボタンやバナーを利用する場合も、クリックを過度に誘導しない落ち着いたデザインを意識します。

ブログ記事でアフィリエイトリンクを活用する場合、記事全体の構成を「ユーザーの疑問 →‍ 解決策の提示 →⁢ 関連サービスの提案」という流れで設計すると自然な導線になります。リンクのクリック率だけでなく、

滞在時間や離脱率

もあわせて確認し、「リンクの入れすぎで読みにくくなっていないか」をチェックしましょう。リンクを複数配置する際は、同じASPの商品でも、用途や読者の状況ごとにおすすめポイントを変えて紹介し、単純なコピーテキストの羅列にならないようにします。

配置場所

おすすめの使い方

注意点

商品ページ本文

関連する補完サービスを1〜2件だけ紹介

購入導線を妨げないように配置

ブログ記事中段

解説パートにあわせてテキストリンクを挿入

文脈と無関係なバナーは避ける

記事下部

比較表やまとめのすぐ後にボタンを設置

「広告・PR」であることを必ず明示

法令やASPの規約面では、表示義務と表現ルールに特に注意が必要です。日本国内向けサイトの場合、ステマ規制や景品表示法への配慮として、

広告であることの明確な表記

と、事実に基づかない過度な表現を避けることがポイントです。また、A8.net など多くのASPは、

NGワード・禁止表現・禁止媒体

を細かく定めています。Shopify テーマを編集する際は、リンクコードやバナーの貼り付け先を整理し、次のような社内ルールを用意しておくと運用が安定します。

成果改善のためのデータ確認方法と運用時によくあるトラブル対?

アフィリエイト成果を安定して伸ばすには、まず「どのリンク・どのページから成果が出ているのか」を正しく把握することが重要です。Shopify側では、

注文メモ・タグ・ディスカウントコード

などを活用し、ASP側では

パラメータ(sid、pid など)

を統一して運用することで、両者を突き合わせやすくできます。例えば、A8のパラメータに「media=review_blog」のような値を付与し、対応するShopifyのディスカウントコードも「REVIEW_BLOG」としておけば、どの流入経路からの売上かを視覚的に把握しやすくなります。

確認タイミング

Shopifyで見る指標

ASPで見る指標

キャンペーン中

リアルタイム注文数 / クーポン利用数

クリック数 / 発生成果件数

月次振り返り

売上・利益・リピート率

確定成果件数 / 承認率

施策終了後

新規顧客数 /‌ 解約・返品率

媒体別パフォーマンス比較

一方で、運用が進むと、アフィリエイターごとに成果の質や運用スタイルの違いから、いくつかのトラブルも発生しがちです。例えば、

条件違反の広告表現

や、

クーポン不正配布・ブランドイメージを損なう訴求

などが典型です。これらに備えるために、以下のような運用ルールをあらかじめ定め、成果のモニタリングとセットで運用すると管理がスムーズになります。

成果データの確認は「数字を見る」だけでなく、「数字の背景にあるアフィリエイターの行動」を把握することにもつながります。例えば、

特定の媒体だけクリックは多いのに確定率が極端に低い

ある期間だけ返品率が急増している

といった兆候は、広告表現や訴求内容に問題があるサインかもしれません。このような場合は、ASP経由で媒体に状況確認を行い、必要に応じて

訴求内容の修正依頼・一時的な成果対象外・提携解除

といった対応を落ち着いて進めていくことで、長期的に安定したアフィリエイト運用につなげやすくなります。

Key Takeaways

本記事では、Shopifyでアフィリエイトを連携する際の基本的な流れと、A8.net をはじめとしたASP導入までの手順を整理してご紹介しました。 ⁣

あらためて重要なポイントをまとめると、以下の3点になります。
– 自社ショップに合ったASPを選び、審査や登録情報を正確に整えること
– トラッキングタグの設置や成果地点(サンクスページなど)の設定を間違いなく行うこと
– 報酬条件やプロモーションルールをあらかじめ明確にし、パートナーとの認識を揃えること ​

アフィリエイトは、成果が出るまでに時間を要することも多い一方で、うまく設計すれば広告費を抑えつつ、継続的な集客につながる可能性があります。導入後は、成果レポートを定期的に確認し、
「どの広告主/メディアからの流入が多いか」
「どの商品ページが成約につながっているか」
といった点をチェックしながら、条件の見直しやクリエイティブの改善を進めていくことが重要です。

最初は専門用語も多く、戸惑う場面があるかもしれませんが、本記事の内容を参考に、一つひとつ手順を確認しながら進めていただければ、基本的な設定は十分に行えるはずです。自社のショップ運営体制や目標に合わせて、無理のない範囲からアフィリエイト活用を検討してみてください。

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