オンラインストアの運営が軌道に乗るほど、「お客様の情報がバラバラで追えない」「問い合わせ対応とマーケティング施策がつながっていない」といった課題を感じやすくなります。こうした状況を整理し、顧客との接点を一元管理するための仕組みが「CRM(顧客関係管理)」です。
shopifyを使った日々の運営では、
・新規とリピーターを分けたメルマガ配信
・カゴ落ちや購入後フォローの自動メール
・問い合わせ内容を踏まえた提案やサポート
など、「同じお客様に対して一貫した対応」を行えるかどうかが、売上だけでなく顧客満足にも大きく影響します。その基盤となるのが、Shopifyと連携できるCRMツールの選定と運用です。
本記事では、Shopifyとの連携実績があり、多くの事業者が利用している代表的な3つのCRM「HubSpot」「Zendesk」「Salesforce」を中心に、それぞれの特徴や向いているショップ像をわかりやすく整理します。また、あわせて検討候補に入れやすいCRMツールも紹介し、「どのサービスが自店舗に合いそうか」を判断しやすくすることを目的としています。
専門的なIT知識がなくても理解できるよう、できるだけ専門用語を避け、Shopify運営の具体的な場面をイメージしながら比較していきます。
目次
- CRM統合で押さえるべき基本概念とShopify運用への影響
- Shopify店舗の規模別に見るHubSpot Zendesk Salesforceの向き不向き
- 顧客データの一元管理とセグメント設計で比較する各CRMの特徴
- メールマーケティングと自動ワークフローの設定難易度と運用コスト
- 問い合わせ対応とカスタマーサポート体制を強化するためのZendesk活用ポイント
- 営業管理やBtoB取引が多いショップにおけるSalesforce導入の判断基準
- 既存アプリや外部ツールとの連携パターンから考えるCRM選定のチェックリスト
- 月額コスト予測と導入ステップ別に見る失敗しないCRM切り替え計画
- Key Takeaways

CRM統合で押さえるべき基本概念とShopify運用への影響
まず理解しておきたいのは、CRMは「顧客一覧のツール」ではなく、顧客との関係性データのハブであるという点です。Shopifyと連携することで、オンラインストアの注文・閲覧・メール反応といった動きを、1人ひとりの顧客単位で時系列に追えるようになります。ここで重要なのは、どの情報をShopify側を「正」として管理し、どこから先をCRMに任せるのかという役割分担を明確にしておくことです。たとえば、注文情報や配送状況はShopifyを基準にし、メール配信履歴や問い合わせ履歴はCRMを基準にする、といった整理が必要になります。
- 顧客IDの一貫性:メールアドレスや電話番号をキーに、重複登録を防ぐ設計
- 単一顧客ビュー:購入・問い合わせ・メルマガ反応を1画面で確認できる状態
- データ更新の方向性:Shopify→CRM/CRM→Shopifyのどちらが上書き権限を持つか
- 運用トリガー:「購入」「カゴ落ち」「解約」など、どのイベントでCRMを動かすか
これらの概念を整理してから統合を進めることで、Shopifyの日々の運用にも良い影響が生まれます。たとえば、問い合わせ対応では、CRM側で最新の購入履歴やステータスがすぐに確認できるため、スタッフが管理画面を行き来する時間を減らせます。また、顧客セグメントのルールをCRM側にまとめることで、Shopifyのディスカウントやコレクション設定をシンプルに保てるようになります。下の表のように、「どの作業をどちらの画面で行うか」をあらかじめ決めておくと、チーム全体の混乱を防ぎやすくなります。
| 業務内容 | 主な操作画面 | ポイント |
|---|---|---|
| 商品登録・在庫更新 | Shopify管理画面 | 常にShopifyを正とする |
| メルマガ配信・シナリオ | CRM(HubSpot等) | 顧客行動データを活用 |
| 問い合わせ対応 | Zendesk等のCRM画面 | 注文情報を参照表示 |
| 売上・LTV分析 | SalesforceやBI | Shopifyデータを集約 |

Shopify店舗の規模別に見るHubSpot Zendesk Salesforceの向き不向き
まず年商数千万円未満の小規模~立ち上げ期の店舗では、日々の問い合わせ対応とメルマガ配信をムリなく回せるかがポイントになります。運営メンバーも限られ、「設定に時間をかけられない」「担当者が変わってもすぐに引き継げる」といった観点が重要です。このフェーズでは、操作がシンプルで、初期費用を抑えやすいHubSpotが相性の良いケースが多く、基本的な顧客情報の一元管理と、Shopifyの購入履歴を使った簡易セグメント配信までをカバーできれば十分なことがほとんどです。
- HubSpot:少人数運営向け、メール・フォーム・簡易の顧客管理をまとめて扱いたい店舗
- Zendesk:問い合わせ窓口が増えはじめた段階で、サポート対応を整えたい店舗
- Salesforce:明確な成長計画があり、将来は本格的な営業・マーケ体制を作りたい中~大規模店舗
年商数千万円〜数億円規模になると、「問い合わせ対応の属人化」と「顧客体験のバラつき」が目立ってきます。この段階で問い合わせチャネル(メール・チャット・SNS等)を整理したいならZendeskが候補に入り、サポートチームの対応品質やスピードをそろえやすくなります。一方で、メルマガやステップ配信、LINEなどを組み合わせてCRM全体を設計したい場合はHubSpotを中心にしつつ、必要に応じてZendeskをサポート窓口として連携させる構成もよくあります。
| 店舗規模 | 主な課題 | 向きやすいツール |
|---|---|---|
| 小規模(〜年商5,000万円) | 工数不足、設定の簡単さ | HubSpot中心 |
| 中規模(年商5,000万〜3億円) | 問い合わせ増加、体験のバラつき | HubSpot+zendesk |
| 大規模(年商3億円〜) | 部門間連携、複雑な販路 | Salesforce+周辺連携 |
年商数億円を超え、チームが「マーケ」「CS」「営業(卸や法人対応)」と分かれはじめると、Salesforceのような拡張性の高いCRMが現実的な選択肢になります。複数ブランドや越境EC、卸・BtoB取引など、Shopify外の売上チャネルも含めて一元管理したい場合、Salesforceは設計の自由度が高く、基幹システムとの連携もしやすい一方、導入・運用に社内担当者やパートナーの体制が必要になります。そのため、「どの規模になったら切り替えるか」「現場で使い続けられる運用ルールをどう作るか」を、売上規模だけでなく、組織の体制・チャネル数・ブランド数とあわせて判断することが重要です。

顧客データの一元管理とセグメント設計で比較する各CRMの特徴
Shopifyの運営視点で見ると、まず確認したいのは「どこまで顧客データをひとつの画面で見られるか」です。例えば、hubspotはフォーム送信、メール開封、サイト閲覧履歴をタイムラインで追いやすく、マーケティング起点の分析に向いています。Zendeskは問い合わせ履歴やチャットログが中心で、サポート担当者が「最近どんな問題が多いか」を把握しやすい構造です。Salesforceは受注・見積・パートナー情報まで含めたBtoB寄りの設計が強く、店舗と卸の両方を展開している事業には相性が良い反面、初期設計に手間がかかる傾向があります。
| CRM | 一元管理の強み | Shopifyとのよくある活用 |
|---|---|---|
| HubSpot | マーケ施策と行動ログを統合 | メルマガとカゴ落ちフォロー |
| Zendesk | 問合せ・チャット履歴の集約 | 返品・配送問合せの対応履歴共有 |
| Salesforce | 顧客・売上・取引先の包括管理 | リピート顧客と法人取引の一括管理 |
セグメント設計の観点では、「どう切り分ければ施策に落とし込みやすいか」がポイントです。Shopify運用でよく使うのは、次のような切り口です。
- 購買行動ベース:初回購入・リピート・高LTV・休眠顧客など
- 商品カテゴリベース:コスメ別・サイズ別・サブスクリプション有無など
- チャネルベース:Instagram流入、広告経由、店舗購入併用など
- サポート履歴ベース:返品経験あり・クレーム対応済み・VIPサポート対象など
HubSpotは条件を組み合わせた「スマートリスト」で自動更新セグメントを作りやすく、Zendeskは「問い合わせ頻度」や「CS評価」を軸にしたセグメントが組みやすい構造です。Salesforceは自由度が高い一方、運用ルールを決めないとセグメントが乱立しやすいため、Shopifyタグとフィールド設計をあらかじめ整理してから連携するほうが、後のキャンペーン設計やレポート作成がスムーズです。

メールマーケティングと自動ワークフローの設定難易度と運用コスト
メール施策は「一度作れば自動で売上が伸びる」というイメージを持たれがちですが、実際にはシナリオ設計と運用体制づくりに手間がかかります。特にShopify運営では、カゴ落ちメールや購入後フォロー、再入荷通知など、基本シナリオだけでも複数パターンが必要です。HubSpot はドラッグ&ドロップで設計しやすい一方、細かい条件分岐を作り込み始めると設定画面が複雑になりがちです。Salesforce は高度なセグメントやスコoringが可能ですが、初期構築は外部パートナーに依存するケースも多く、非エンジニアのShopify担当者だけで完結させるのは現実的ではありません。Zendesk はサポート起点のメール自動化が得意で、サポート履歴と連動したフォローには適していますが、EC向けの本格的なマーケティングシナリオは別ツールとの併用が前提になります。
運用コストを抑えるうえで重要なのは、「やりたいこと」ではなく「毎月確実に回せること」を基準に設計範囲を決めることです。非エンジニアのShopify運営者目線では、以下のような観点で比較すると判断しやすくなります。
- テンプレートの充実度:カゴ落ち、ウェルカム、休眠掘り起こしなど、初期から使えるシナリオ数
- 編集のしやすさ:HTML知識がなくてもデザイン調整・ABテストができるか
- 条件分岐のわかりやすさ:「もし〜なら」という条件が日本語ベースで直感的に組めるか
- 権限管理:複数担当者で誤送信リスクを抑えながら更新できるか
- サポート窓口:日本語で具体的なシナリオ相談に乗ってもらえるか
| ツール | 初期設定の難易度 | 日々の運用コスト | Shopify運営者向けの一言 |
|---|---|---|---|
| HubSpot | 中 | 中〜低 | 基本シナリオに絞れば、社内で回しやすいバランス型 |
| Zendesk | 低 | 低 | サポート連動メール中心なら簡単で、少人数運営向き |
| Salesforce | 高 | 中〜高 | 高機能だが、シナリオ追加ごとに外部支援コストを意識 |
実務では、すべての施策を自動化しようとせず、まずは売上インパクトの大きいシナリオに絞って始めるのが現実的です。例えば、Shopifyの売上構成を見ながら、1)カゴ落ちメール、2)初回購入者フォロー、3)休眠顧客の掘り起こし の3つだけを、半年かけて丁寧に検証するイメージです。そのうえで、hubspotならマーケティング施策を徐々に拡張し、ZendeskならCS起点のメールを厚くし、SalesforceならLTV最大化の長期シナリオへと広げていきます。この「段階的な追加」を前提に設計しておくと、設定難易度と運用コストをコントロールしながら、無理なくメールマーケティングを育てていくことができます。

問い合わせ対応とカスタマーサポート体制を強化するためのZendesk活用ポイント
Shopifyでの受注や配送に関する問い合わせは、内容ごとに担当や対応手順が異なります。Zendeskでは、問い合わせチャネル(メール、チャット、SNS、問い合わせフォームなど)を一元管理しつつ、あらかじめ用意したビューとトリガーで、対応漏れや二重対応を防ぐことがポイントです。たとえば「配送遅延」「返品・交換」「決済エラー」など、よくあるカテゴリごとにビューを分けることで、オペレーターが自分の担当領域をすぐに把握できます。また、営業時間外に入ったチケットには自動返信で「いつまでに回答予定か」を明確に伝えておくと、無用な追い問い合わせも減らせます。
- マクロで定型返信をパターン化し、表現のバラつきや説明漏れを防ぐ
- タグで「クレーム」「リピーター」「VIP顧客」など顧客属性や状況を記録
- トリガーで「返品理由=サイズ不一致」の場合はサイズガイドURLを自動案内
- ビューで「未対応」「返信待ち」「社内確認中」などステータス別に整理
| 活用ポイント | Zendesk設定例 | Shopify運用での効果 |
|---|---|---|
| 注文情報の即時共有 | Shopify連携アプリでチケット画面に注文履歴を表示 | 顧客に「注文番号を再確認」してもらう手間を削減 |
| 優先度の自動振り分け | 「配送遅延」タグ付きは優先度を高に設定 | 出荷トラブルを先に処理して評価低下を防止 |
| CSとマーケの連携 | タグ「サイズ不満」が一定数を超えたらSlackに通知 | 商品ページのサイズ表現や画像改善の判断材料に |

営業管理やBtoB取引が多いショップにおけるSalesforce導入の判断基準
Shopifyで卸売や法人対応が多くなると、「どのタイミングでsalesforceを検討するべきか」がよく話題になります。目安になるのは、取引先企業ごとに異なる価格表や掛け率、与信条件が増え、スプレッドシートやメモでは履歴管理が追いつかなくなってきた段階です。また、担当営業ごとに管理している情報がバラバラで、「誰が・いつ・どの企業に・どんな提案をしたか」がすぐに追えない場合も、専用の営業支援基盤としてSalesforceを候補に入れるサインになります。
- 法人ごとの取引条件・契約内容のバリエーションが多い
- 見積〜受注〜請求までのプロセスが長く、関係者も多い
- 営業チームが2〜3名から5名以上に増え、情報共有が難しくなっている
- Shopify上では管理しきれない商談・案件のステータスが存在する
- 年商だけでなく「営業パイプラインの見える化」を経営判断に使いたい
| 判断ポイント | Salesforceが適するケース | 別ツール検討の目安 |
|---|---|---|
| 取引先の数 | 数百社以上の法人を長期で管理 | 数十社以内で担当者も固定 |
| 営業プロセス | 商談ステップが多く、承認フローも複雑 | カートからそのまま受注・請求まで完結 |
| 社内体制 | 専任の営業・インサイドセールスがいる | オーナーや運営担当が直接対応 |
| 運用リソース | 設定や改善に時間を割ける担当者がいる | なるべく「入れてすぐ使いたい」 |
既存アプリや外部ツールとの連携パターンから考えるCRM選定のチェックリスト
shopify運営で新しいCRMを検討する際は、まず「いま使っているツールとのつながり方」を具体的に洗い出すことが重要です。特に、メール配信、LINE配信、チャットサポート、在庫・受注管理、レビューアプリなど、すでに運用が回っているツールを止めずに移行できるかを確認します。例えば、Shopify顧客タグと連動してステップ配信を自動化したいのか、Zendeskのチケット履歴をSalesforceやHubSpotにも反映したいのかなど、日々のオペレーションを思い浮かべながら要件をメモレベルでも書き出しておくと、ツール比較の精度が上がります。
- Shopifyとの連携深度:顧客・注文データの双方向同期が可能か、タグ・セグメント・ディスカウントコードなどをどこまで扱えるか。
- マーケツールとの連携:既存のメール・LINE・広告配信ツール(例:Klaviyo、LINE公式アカウント、Meta広告)と直接連携できるか、もしくはZapierなどミドルウェア経由になるのか。
- CSツールとの連携:ZendeskやGorgiasなどの問い合わせ履歴をCRMから参照・更新できるか、チャットの内容をセグメント条件に使えるか。
- 外部レポート・BIとの連携:Looker Studio、スプレッドシートなどに自動エクスポートできるか、CSV前提なのか。
- 運用時の権限とログ:ShopifyスタッフアカウントやCSチームとの役割分担を前提に、だれがどこまで編集できるか、操作履歴が追えるか。
| 観点 | HubSpot | Zendesk | Salesforce |
|---|---|---|---|
| Shopify連携 | アプリで顧客・注文同期、マーケ連携向き | 主に注文・顧客をCS画面で参照 | 要設計だが項目レベルで柔軟 |
| 外部ツール接続 | 主要マーケツールと標準連携が豊富 | CS関連(電話・チャット・FAQ)に強い | ミドルウェア経由を含めるとほぼ網羅 |
| Shopify運営での使いどころ | セグメント配信・LTV分析のハブ | お問い合わせ対応と顧客履歴の集約 | 複数ブランドや卸を含む全体管理 |
最終的なチェックポイントとしては、「今の運用フローをどこまで変えずに済むか」と「将来の拡張時にどこまで対応できるか」のバランスを見ます。特に非エンジニアのShopify運営者であれば、連携設定がアプリ画面から完結するか、外部パートナーのサポートが前提になるかは、導入後の負担に直結します。迷った場合は、①Shopify連携アプリの評価・レビュー、②自社が使っている他ツールとの公式連携有無、③自社規模に近い事例の有無の3点を軸に、候補のCRMを絞り込むと現実的な選定がしやすくなります。

月額コスト予測と導入ステップ別に見る失敗しないCRM切り替え計画
まず押さえておきたいのは、「機能ありき」で選ばず、月額コストを売上規模と運用体制に合わせて設計することです。Shopifyストアでは、問い合わせ件数とメルマガ・ステップメール配信数がコストを左右しやすく、特にHubSpotやSalesforceはコンタクト数・機能追加で費用が増えがちです。一方、Zendeskはサポート中心の設計で、チャネル数(メール・チャット・SNS連携など)が単価に影響します。ざっくりとしたイメージは次のようになります。
| 規模感 | 目安月額 | 主な軸 |
|---|---|---|
| 小規模(〜月商300万円) | 〜1万円 | 基本CRM+メール配信+簡易レポート |
| 中規模(月商300〜1,000万円) | 1〜5万円 | セグメント配信+チャットサポート+自動化 |
| 大規模(月商1,000万円〜) | 5万円〜 | 高度な分析+複数ブランド統合+権限管理 |
切り替えを失敗しないためには、導入ステップごとに「やること」と「やらないこと」を明確に線引きしておくと、現場の混乱を最小限に抑えられます。
- 事前設計フェーズ:Shopifyの顧客タグ・注文メモ・ディスカウント利用履歴など、どのデータをCRMに持ち込むかを先に決め、不要データは移行しないルールを作る。
- 並行運用フェーズ:1〜2カ月は旧CRMと新CRMを併用し、「問い合わせ対応」「ステップメール配信」など用途ごとにどちらを正とするかをスタッフ全員で共有する。
- 完全移行フェーズ:旧CRMでしか見られない指標が残っていないかをチェックし、レポート項目を新CRMに置き換えてから契約停止のタイミングを決める。
最後に、月額コストを抑えつつ将来の拡張に備えるには、「今すぐ必要な席数・機能」と「半年後〜1年後に必要になりそうなもの」を分けて考えるのがおすすめです。例えば、最初はサポート担当2名分だけZendeskを導入し、マーケティング担当は引き続き既存のメルマガツールを使う選択も現実的です。そのうえで、以下のような観点でアップグレードのタイミングを決めておくと、無駄なライセンス費を抑えやすくなります。
- 顧客対応の遅延率:返信が24時間を超える問い合わせが一定割合を超えたら、席数やチャネル追加を検討する。
- リピート率の頭打ち:リピート率が横ばいになったタイミングで、HubSpotやSalesforceの高度なセグメント配信・スコアリング機能を段階的に導入する。
- ブランド・国別展開:ストアやブランドが増えた時点で、複数ストアの顧客を1つのCRMにまとめられるプランへの移行を検討する。
Key takeaways
まとめとして、CRM統合は「どのツールが一番有名か」ではなく、「自社の運営スタイルや課題に合っているか」が重要なポイントになります。HubSpot、Zendesk、Salesforceはいずれも優れた選択肢ですが、向いている業務領域や導入・運用のしやすさはそれぞれ異なります。
Shopify運営者としては、次の観点であらためて整理してみると判断しやすくなります。
- どのチャネル(メール、チャット、SNSなど)での顧客対応が多いか
– 日々のオペレーションに使える時間と、チームの人数・スキル
– 既に使っているアプリやツールとの連携状況
– 今すぐ必要な機能と、中長期的に必要になりそうな機能
本記事で紹介した比較ポイントを参考にしながら、まずは小さく試せるプランやトライアルから始め、実際の運用フローにどの程度なじむかを確認していくのが現実的です。
自店舗のフェーズや体制に合ったCRM統合を行うことで、顧客情報の一元管理だけでなく、日々の問い合わせ対応やマーケティング施策の効率化にもつながります。無理にすべてを一度に変えようとせず、優先度の高い業務から順に整えていくことを意識しながら、最適なCRM環境を検討してみてください。