ネットショップの顔ともいえる「商品名」。
とくにShopifyで商品ページをつくるとき、なんとなく思いついた言葉を並べてタイトルを付けていないでしょうか。
商品名は、ただの商品紹介ではなく、
・検索で見つけてもらうための「看板」
・一覧ページで選ばれるための「キャッチコピー」
・ブランドの世界観を伝えるための「名刺」
といった、いくつもの役割を同時に担っています。
同じ商品でも、タイトルの付け方ひとつで「見つかる頻度」と「売れ方」が大きく変わります。
この文章では、Shopifyの商品名(タイトル)を考えるときの基本的な考え方から、実際に使える具体的なコツまでを整理して紹介します。
「センスがないから…」と思っている人でも、再現しやすい形に落とし込んでいきますので、
読み終わるころには、今日からすぐに使える”売れる商品名の型”が手元に残るはずです。
検索で見つかる商品名にするためのキーワード設計と配置テクニック
まず意識したいのは、「検索するお客さまの頭の中の言葉」を拾い上げることです。ショップオーナー側が使いたい専門用語よりも、ユーザーが実際に入力しそうなキーワードを優先しましょう。たとえば、「ラグジュアリー」より「高級」、「アウター」より「コート」のほうが一般的に検索されやすくなります。Googleキーワードプランナーや、Shopifyの検索クエリレポート、さらには楽天・Amazonでのサジェストキーワードなどを参考に、「よく検索される言い回し」をリストアップしてから商品名を組み立てるのが効果的です。
次に、商品名の中でのキーワードの優先順位を決めることが重要です。検索エンジンやモール内検索では、左側に置かれた単語ほど重視される傾向があります。そのため、「ブランド名」「メインキーワード」「属性(メンズ/レディースなど)」「具体的な特徴」の順で並べると、検索にもユーザーの視線にもやさしいタイトルになります。
| 要素 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| ブランド名 | 信頼感・指名検索対策 | 例)AURA TOKYO |
| メインKW | 検索母数の多い軸 | 例)本革トートバッグ |
| 属性 | ターゲットの絞り込み | 例)レディース |
| 特徴 | 差別化ポイント | 例)A4対応 軽量 |
キーワードを詰め込みすぎると、読みづらくクリックされにくくなるため、「欲張りすぎない」こともテクニックのひとつです。似た意味の単語を並べるより、検索ボリュームが大きい言葉か、ニッチでも「刺さる」言葉かを選び、軸をしぼりましょう。また、言い回しが近いキーワードは、商品名の中と、商品説明やメタディスクリプション側で役割分担をして配置すると、自然な文章のまま検索キーワードをカバーしやすくなります。
配置のコツとしては、商品名の前半に検索キーワード、後半に感性に訴えるコピーを置く方法が有効です。前半は検索エンジン向けに「何の商品か」を端的に伝え、後半は人間向けに「どんな体験ができるか」を表現します。たとえば、「AURA TOKYO 本革トートバッグ レディース A4対応 軽量|毎日の通勤を上品に彩るシンプルデザイン」のように、「検索で拾われる語」と「心を動かす言葉」を一本の線でつなぐイメージで設計してみてください。
さらに、Shopifyではコレクションやタグ、URLスラッグなどにも関連キーワードを散りばめておくと、商品名とサイト全体のキーワードが呼応する状態をつくれます。おすすめの配置チェックポイントは以下の通りです。
- 商品名:メインキーワード+ブランド+1〜3個の特徴
- 商品説明の冒頭:商品名の言い換えキーワードを自然に盛り込む
- タグ:色・素材・用途・季節などの補助キーワード
- コレクション名:「カテゴリ名+メインキーワード」で検索軸を強化
スマホで読みやすい文字数と構成 バランスの良いタイトルの黄金比
スマホの小さな画面では、商品名が一目でどんな商品か伝わるかが勝負どころです。目安としては、全角15〜28文字前後に収めると、検索結果や商品一覧で途中で切れにくく、かつ情報量も確保しやすくなります。これ以上長くなる場合は、キーワードを削ぎ落として「誰に・何を・どんな特徴で」を軸に再構成し、余計な形容詞や重複表現は思い切ってカットしましょう。
タイトルの中身は、ざっくりと「コア商品名」「特徴キーワード」「ターゲット・用途」の3パーツに分けて考えると整理しやすくなります。
- コア商品名:ブランド名や商品そのものの名称(例:オーガニックコットンTシャツ)
- 特徴キーワード:サイズ感・素材・色・機能(例:ゆったりシルエット、速乾、UVカット)
- ターゲット・用途:誰向けか、どんな場面か(例:メンズ、通勤用、ヨガ用)
この3つをすべて盛り込むのではなく、「スマホで一行に収まる範囲で、もっとも刺さる2つ」を優先して組み合わせると、読みやすさと訴求力のバランスが取りやすくなります。
| 要素 | 推奨文字数の目安 | 役割 |
|---|---|---|
| コア商品名 | 7〜12文字 | 何の商品かを即伝達 |
| 特徴キーワード | 4〜8文字 | 差別化ポイントを強調 |
| ターゲット・用途 | 4〜8文字 | 購入イメージを具体化 |
全体としては、「コア商品名:特徴キーワード|用途」のように、記号をうまく使って情報を小分けにすると、スマホでも視線が迷いにくくなります。コロン「:」やパイプ「|」を区切り記号として使うと、文章がダラダラと続く印象を避けられます。ただし、記号を多用しすぎると逆に読みにくくなるため、1つか2つにとどめ、あくまで情報を整理するための「仕切り」として使うのがコツです。
文字数を削るうえで効果的なのが、似た意味の言葉の「二重表現をやめる」ことです。
- 「完全防水レインコート」→「防水レインコート」
- 「高品質プレミアムコーヒー」→「プレミアムコーヒー」
- 「かわいいおしゃれバッグ」→「おしゃれバッグ」
このように、意味がかぶっている形容詞を1つにまとめるだけで、数文字の余白が生まれ、その分をブランド名や用途に回せます。最終的に、スマホ画面でパッと見て意味が通じるかどうかを基準に、冗長な部分をそぎ落としていきましょう。
魅力が伝わるキラーフレーズの作り方 ベネフィットを一瞬で伝える言葉選び
商品名の最初の5〜10文字は、スマホの小さな画面でも一瞬で目に入る「勝負のゾーン」です。ここに入れるのは、ブランド名よりも、まずはお客様にとっての具体的な変化。例えば「ぐっすり7時間」「準備3分」「脚が−3cm」など、数字や状態変化を先に置くことで、「自分に関係あるかどうか」を一秒で判断してもらえます。ブランド名や型番は、そのあとに静かに添えるほうが、視線の流れとしても自然です。
ベネフィットを言葉にするときは、「何が入っているか」より「どうラクになるか」「どう嬉しくなるか」を中心に考えます。お客様目線では、
- 機能:撥水・軽量・オーガニックコットン
- 結果:雨でも濡れない、肩こりが減る、肌がチクチクしない
のうち、購入の決め手になるのはほとんどが「結果」です。たとえば「軽量スニーカー」よりも「一日歩いても疲れにくいスニーカー」と書くほうが、体感をイメージしやすく、クリックしたくなります。
| NG寄りの商品名 | 魅力が伝わる言い換え |
|---|---|
| レディース 通勤 トートバッグ | PCも書類もすっきり入る 通勤トートバッグ |
| オーガニックコットンTシャツ | 肌がかゆくなりにくい オーガニックコットンTシャツ |
| ワイヤレスイヤホン | 通勤30分がライブ会場になる ワイヤレスイヤホン |
キーワードを詰め込みすぎると、読み手にはただの「記号の列」に見えてしまいます。伝えたい言葉を絞るときは、次の3つだけを必須要素として残します。
- 誰のためのものか:「在宅ワーカー向け」「敏感肌の赤ちゃん用」など
- どんなシーンで使うか:「通勤電車で」「キャンプの夜に」など
- どう良くなるか:「肩こりしにくい」「手間が半分になる」など
この3点に当てはまらない単語は、商品説明文に回して、タイトルからは思い切って外してしまいましょう。
また、感情をそっと後押しする一語のスパイスを足すと、クリック率が変わります。例えば、
- 安心系:「失敗しない」「プロも愛用」「はじめてでも簡単」
- 時短系:「3分で」「そのまま着るだけ」「ワンクリックで」
- 特別感:「週末だけの」「数量限定」「自分へのごほうびに」
といった言葉を、ベネフィットの前後にさりげなく添えることで、「なんとなく良さそう」から「いま欲しい」に気持ちを引き上げることができます。
Shopifyのコレクションやタグと連動させたタイトル最適化の実践ポイント
まず意識したいのは、商品タイトルとコレクション構造を「同じ言語」で設計することです。たとえば、コレクション名=ユーザーの検索ニーズ、商品タイトル=そのニーズの具体化と考えると、軸がぶれにくくなります。「夏用ワンピース」というコレクションなら、タイトルにも「夏」「涼しい」「リネン」など、同じ世界観のキーワードを自然に織り込むことで、ショップ内検索・外部検索の両方で関連性が高まり、一覧ページでの並びも直感的になります。
タグを活かす時は、タイトルで言い切れない属性を補完するつもりで設計すると効果的です。タイトルにすべて詰め込もうとして冗長になるより、タイトル=主要キーワード+魅力、タグ=フィルタリング用の属性情報と役割分担をするイメージです。たとえば、以下のように整理しておくと、後からコレクション自動生成やセール企画にも転用しやすくなります。
| 要素 | 主な役割 | タイトル例での扱い |
|---|---|---|
| コレクション | テーマ・シーン | 「夏ワンピース特集」など軸になる言葉 |
| タグ | カラー・サイズ・素材 | 「リネン」「M」「ブルー」などはタグ中心 |
| タイトル | 検索+クリックを獲る顔 | 「リネンで涼しい夏ワンピース フレアロング」 |
実務では、コレクションに応じてタイトルの「型」をいくつか用意しておくと便利です。コレクションが「ギフト・プレゼント系」であれば、次のようなフォーマットをテンプレート化しておくと、書き手が変わってもショップ全体の一貫性を保てます。
- 【用途】+【メイン商品名】+【対象者/シーン】(例:お祝い用 花束 ボリュームタイプ|誕生日・記念日に)
- 【季節・イベント】+【メイン商品名】+【特徴ワード】(例:母の日ギフト ハンドクリームセット 保湿重視)
- 【スタイル】+【メイン商品名】+【サイズ感/形】(例:ミニマルデザイン 本革ショルダーバッグ 小さめ)
タグと連動させるときのポイントは、タグにある言葉をむやみにタイトルへ羅列しないことです。ユーザーが気づいてほしいポイントだけを優先し、それ以外はタグに任せることで、タイトルは「読みやすさ」と「情報量」のバランスを保てます。特にフィルタリングに使うタグ(色・サイズ・性別など)は、一覧での絞り込みに貢献する一方で、タイトルに入れすぎると機械的な印象にもつながるため、あくまでユーザーの目線で重要なものだけを厳選して含めましょう。
最後に、コレクションやタグで絞った商品群を実際に一覧表示し、一覧画面でタイトルだけを眺めてみることをおすすめします。このとき、次の観点で見直すと、改善ポイントが浮かびやすくなります。
- 同じコレクション内で役割がかぶりすぎていないか(どれも似たタイトルになっていないか)
- タグ情報がタイトルの差別化につながっているか(「丈違い」「素材違い」がひと目でわかるか)
- 検索結果やSNSシェア時に、単体で見ても魅力が伝わるか(コレクション名なしでも理解できるか)
競合と差別化するためのネーミングチェックリストと改善サイクル
まず意識したいのは、「自社らしさ」と「検索ニーズ」の両方が伝わるかどうかを確認することです。感覚だけで決めた名前は、ブランドの世界観は表現できても、検索や比較の段階で埋もれがちです。反対に、キーワードを詰め込んだだけの名前は、魅力が伝わらずクリックされません。そこで、商品名を公開前にチェックするための簡易ルールを用意し、チーム全体で共通認識として運用していくことが重要になります。
チェック時に見るべき観点は、思いつきではなく、あらかじめリスト化しておくとブレません。例えば、以下のような観点で商品名を照らし合わせてみてください。
- 指名検索されたときに、ブランド名やシリーズ名が認識できるか
- 一般検索で使われるであろうキーワードが1〜2語入っているか
- 色・サイズ・素材など、比較に必要なスペック情報が過不足なく含まれているか
- 同カテゴリ内で見たときに一目で違いが分かるユニークワードが入っているか
- モバイルの検索結果やコレクション一覧で前半20文字に魅力が詰まっているか
| 観点 | 悪い例 | 良い例 |
|---|---|---|
| 差別化 | 「オーバーサイズTシャツ」 | 「空気感シルエットのオーバーサイズTシャツ」 |
| 検索キーワード | 「LUNA トップス」 | 「LUNA コットンリブニットトップス」 |
| 情報量 | 「レザーバッグ 黒」 | 「本革ミニショルダーバッグ|ブラック」 |
また、競合との差別化は、一度つけた名前を放置せず、「観察→仮説→修正」のサイクルを回すことで強くなります。検索結果ページや、Shopifyのコレクション一覧、広告クリエイティブなどで、同じ価格帯・同じジャンルの商品名を一覧で眺めてみましょう。
- 似たような単語が並んでいるなら、あえて感性ワード(例:夜風、余白、素肌感)を1語だけ混ぜる
- 他社がスペック推しなら、こちらは使用シーン(在宅ワーク用、旅先用)を名前に入れてみる
- 逆に、感覚的な名前が多いジャンルなら、あえて素材や機能を前面に出す
最後に、この改善サイクルを「なんとなく」ではなくデータと紐づけることで、差別化が再現性を持ちます。商品名を変更した日付と、クリック率・カート追加率・検索順位の変化を簡単なシートやツールで記録し、30日後に必ず見直すというルールを決めておきましょう。数値の変化を見ながら、「どの単語を足した・消したら結果が変わったのか」をパターンとして蓄積していくことで、自ブランドだけの”勝ちパターン”が生まれ、次の新商品名づけにもそのまま活かせるようになります。
考察と結論
この記事でご紹介したコツは、どれも「正解」ではなく、あくまで”売れるタイトル”を生み出すためのヒントです。
大切なのは、テンプレートに縛られることではなく、
– 誰に向けた商品なのか
– どんな価値やベネフィットがあるのか
– どのような検索キーワードで見つけてもらいたいのか
を一つずつ言語化し、それをタイトルに丁寧に反映していくことです。
もし今までなんとなく商品名を付けていたなら、今日からは「1つのタイトル=1つの小さな営業マン」と考えてみてください。
ひとつひとつの商品タイトルが、あなたの代わりにお客様に語りかけてくれるようになると、ショップ全体の印象も、売上も、少しずつ変わっていきます。
まずは、売れ筋商品からタイトルを見直してみる。
次に、新商品は「タイトル設計」から考えてみる。
その小さな積み重ねが、ショップ全体のブランド力と集客力を、静かに、でも確実に育てていってくれるはずです。

