2026年1月現在、Shopify アプリストアには数千種類のアプリが公開されており、日々新しい機能やサービスが登場しています。一方で、「どのアプリを選べばよいのか分からない」「自社のショップ運営に本当に役立つものだけを知りたい」と感じている方も多いのではないでしょうか。
本記事では、日々マーチャントのみなさまのサポートを行っている Shopify スタッフが、「2026年1月時点で、実務に役立つ」と考えるアプリを5つ厳選してご紹介します。いずれも、専門的な知識がなくても導入しやすく、日常の運営業務や売上向上、顧客体験の改善といった場面で活用しやすいアプリです。
それぞれのアプリについて、「どのような課題に向いているのか」「どのようなショップにおすすめか」といった観点から、ポイントを整理して解説します。多機能なアプリを網羅的に紹介するのではなく、「まずはここから試したい」という方の判断材料としてお役立ていただければ幸いです。
目次
- 今月のおすすめアプリを選定した基準と活用イメージ
- 在庫管理を効率化するアプリの特徴と導入時のチェックポイント
- 購入率向上に役立つアプリの主な機能と設定のコツ
- リピーターづくりを支援するメルマガ配信アプリの使い方と事例
- 配送業務をスムーズにするアプリのメリットと注意点
- 多言語対応をサポートするアプリの選び方と運用のポイント
- アプリ導入後の効果測定と見直しの進め方
- Key Takeaways
今月のおすすめアプリを選定した基準と活用イメージ
今回ピックアップしたアプリは、「高度な設定が不要で、運用担当者だけで使いこなせるかどうか」を最優先に選定しています。具体的には、管理画面が日本語に対応しているか、サポート窓口が分かりやすいか、初期設定から日常運用までのステップがシンプルかを丁寧に確認しました。また、「導入しても結局使われないアプリ」を避けるため、実店舗スタッフやカスタマーサポート担当者など、現場の声も参考にしながら、日々のオペレーションに自然に溶け込むかどうかをチェックしています。
- 設定画面の分かりやすさ(専門用語を多用しないか)
- 日々の運用フローとの相性(受注処理や在庫更新の流れを崩さないか)
- サポート体制(日本語ドキュメントやFAQの充実度、問い合わせのしやすさ)
- 費用対効果(毎月のコストに見合う「手間削減」や「見える成果」があるか)
活用イメージとしては、「難しいことはアプリに任せて、担当者は判断とクリエイティブに集中できる状態」をゴールにしています。例えば、在庫や価格の更新を自動化して人的ミスを減らす、メールやポップアップの配信をテンプレート化してキャンペーンのたびにゼロから作らない、レビューや問い合わせを見やすく整理してお客様対応の抜け漏れを防ぐ、といった使い方です。下記のように、「どの業務で時間を削りたいか」から逆算してアプリを選ぶと、現場の定着率も高くなります。
| お悩み | アプリに任せたいこと | 現場のメリット |
|---|---|---|
| 受注処理に時間がかかる | ステータス更新・通知の自動化 | 残業削減・対応漏れ防止 |
| キャンペーンのたびに作業が増える | 割引・バナー表示のルール化 | 準備時間の短縮 |
| リピーターが増えにくい | フォローメール・特典配信 | リピート購入のきっかけ作り |
在庫管理を効率化するアプリの特徴と導入時のチェックポイント
在庫管理アプリを選ぶ際にまず確認したいのは、「いまの運用をどれだけそのまま活かせるか」です。複雑な機能よりも、日々のルーティンをアプリ側に置き換えられるかどうかが重要です。たとえば、複数スタッフで在庫数を修正することが多い店舗であれば、権限管理や変更履歴のログが残るかどうかがポイントになります。また、売れ筋商品の在庫だけをピックアップして確認できるフィルタ機能や、一覧画面で一括編集が可能かどうかも、日々の作業時間を左右する要素です。
もうひとつの重要な観点は、Shopifyとの連携範囲と、自社の販売チャネルとの「ズレ」がないかどうかです。オンラインストアだけでなく、ポップアップや実店舗を運営している場合は、Shopify POSとのリアルタイム連携が必須になります。導入前には、以下の点をチェックしておくと、後からのトラブルを避けやすくなります。
- SKU単位・バリエーション単位での在庫管理が可能か
- 予約販売・取り寄せ商品など、例外パターンにどう対応できるか
- 既存の会計ソフトやWMSと連携できるか(CSV含む)
- 在庫数の自動調整ルール(端数処理、安全在庫の設定など)が用意されているか
| チェック項目 | 見るべきポイント |
|---|---|
| 導入前テスト | テスト用ストアや一部商品のみで段階的に試せるか |
| スタッフ教育 | マニュアルや日本語ヘルプ、動画ガイドの有無 |
| 運用コスト | アプリ費用だけでなく、棚卸し工数の削減効果を試算できるか |
購入率向上に役立つアプリの主な機能と設定のコツ
購入率を高めるアプリは、まず「どこで・何を・誰に」見せるかの設計が重要です。例えば、カート追加後のポップアップやチェックアウト直前の画面に、関連商品や上位モデルを静かに提案するだけでも、平均注文額は大きく変わります。ポイントは、強引に売り込まず、買い物のついでに選べる導線をつくることです。そのために、アプリ側では「表示タイミング」「対象商品」「除外条件(セール品・低在庫品など)」を細かく設定し、ユーザーのストレスにならない頻度に調整しておきます。
- おすすめ商品の自動表示:閲覧履歴・購入履歴を元に自動提案
- バンドル販売:よく一緒に買われる商品をセット化
- 緊急性・希少性の表示:「残り◯点」「本日◯時まで」などを簡易表示
- レビュー連携:星評価や写真レビューを商品提案と一緒に表示
| 機能 | 設定のコツ | 効果の見どころ |
|---|---|---|
| アップセル | 単価が「元商品+20〜30%」程度のものを提案 | 平均注文額(AOV)の変化 |
| クロスセル | 「使用シーン」で考えた組み合わせを登録 | 関連商品の購入率 |
| クーポン表示 | 全ページではなくカートページのみに限定 | クーポン利用時の購入完了率 |
| 離脱防止ポップアップ | 初回訪問のみ表示、頻度は週1回程度 | カゴ落ちの減少率 |
導入後は、アプリを入れただけで満足せず、「1つの設定を2週間試して、数値を見てから次の調整をする」という丁寧な運用が重要です。Shopifyのレポートやアプリ内の分析画面で、どの提案枠が最もクリックされ、実際の購入につながっているかを確認しましょう。効果が弱い場合は、提案する商品を「人気順」に変える、文言を「お得」よりも「便利さ」を伝える内容に変えるなど、小さな修正を繰り返します。このサイクルを回すことで、専門的な知識がなくても、店舗ごとの購入行動に合った設定へ自然と近づけていくことができます。
リピーターづくりを支援するメルマガ配信アプリの使い方と事例
メルマガ配信アプリは「たくさん送る」ことよりも、「誰に・いつ・何を届けるか」を整理してから使うと効果が出やすくなります。まずは既存顧客のデータをアプリ側と同期し、購入回数・最終購入日・平均購入単価などでシンプルにセグメントを作成します。そのうえで、Shopifyのディスカウントコードやストア内ブログ記事と連携させながら、商品の宣伝だけでなく「使い方」や「お手入れ方法」「よくある質問」など、購入後の不安や疑問を解消するコンテンツを中心に設計すると、自然と再訪やリピート購入につながります。
- 新規購入者向け:注文から数日後に「活用ガイド」メールを自動送信
- リピーター候補:最終購入から30日経過した顧客に関連商品の提案
- 優良顧客:年間購入回数が一定以上の顧客に先行案内や限定コンテンツ
- 休眠顧客:90日以上購入のない顧客に「近況紹介+人気商品まとめ」メール
| シナリオ | 配信タイミング | メール内容の例 | 実際の効果例 |
|---|---|---|---|
| 初回購入フォロー | 発送完了の翌日 | 開封しやすい件名:「ご購入ありがとうございます|長く使うためのポイント3つ」 | 返品率がわずかに低下し、レビュー投稿数が増加 |
| 買い替え提案 | 消耗サイクル+5日 | 「そろそろ交換時期かもしれません|前回の商品との比較表つき」 | 対象商品のリピート率が向上 |
| 休眠掘り起こし | 最後の購入から120日 | 「最近人気のアイテム3選と、お客様の購入履歴からのおすすめ」 | 一部顧客がカートに復帰し、少額ながら再購入が発生 |
配送業務をスムーズにするアプリのメリットと注意点
配送アプリを導入すると、受注から出荷までの流れをひとつの画面で確認できるようになり、「どの注文が未出荷か」「どの配送会社で送るべきか」といった判断がしやすくなります。特に、出荷指示書や送り状の自動発行、追跡番号の自動登録といった機能は、手入力のミスを減らし、スタッフ間での引き継ぎもスムーズにします。結果として、お客様への発送遅延を防ぎ、問い合わせ対応の時間も短縮しやすくなります。
一方で、導入前に確認しておきたいポイントもいくつかあります。配送アプリは、対応している配送業者や送料計算のルールがアプリごとに異なります。自店の「サイズ・重量」「配送地域」「代引きやクール便の有無」など、実際の運用条件に合うかどうかを事前にチェックしておくことが重要です。また、テーマや他アプリとの相性によっては、チェックアウト画面の送料表示が複雑になるケースもあるため、テスト注文で実際の表示と金額を必ず確認しておきましょう。
- 確認したいポイント
- 自社が利用している配送会社・オプションとの対応状況
- 送料ルール(地域別・サイズ別・金額別)の柔軟さ
- スタッフが使いこなせる画面構成・日本語対応の有無
- Shopify注文データとの同期タイミング(リアルタイムか、手動か)
| 項目 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| ラベル発行 | 一括出力でピッキング時間を短縮 | プリンタ環境や用紙サイズの事前確認が必要 |
| 送料計算 | 自動計算で請求漏れ・過剰請求を防止 | 複雑な条件は再現に時間がかかる場合あり |
| 追跡情報連携 | 自動通知で問い合わせ件数を削減 | 配送会社側のステータス反映速度に左右される |
多言語対応をサポートするアプリの選び方と運用のポイント
海外販売を視野に入れるときは、「どの言語に対応できるか」だけでなく、「日々の運用がどれだけシンプルか」を基準にアプリを選ぶと、後の負担が大きく変わります。とくにチェックしておきたいのは、Shopify標準の多言語機能(翻訳&マーケット機能)との連携状況と、テーマや他アプリとの相性です。導入候補のアプリは、可能であればテスト用の商品・コレクションだけで試し、フロント側(お客様が見る画面)と管理画面の両方で、「翻訳が崩れていないか」「言語切り替えが直感的か」を確認します。
- 自動翻訳と手動修正の両立:自動翻訳でベースを作り、重要ページだけ人力で調整できるか
- 翻訳対象の範囲:商品だけでなく、メニュー・バナー・メール通知・アプリのウィジェット文言まで対応しているか
- パフォーマンスへの影響:言語切替ウィジェットが表示速度を落としていないか
- サポート体制:日本語サポートの有無や、ヘルプドキュメントの分かりやすさ
| 比較ポイント | チェック方法 | 運用上のポイント |
|---|---|---|
| 翻訳精度 | 重要ページを2〜3ページだけ試し翻訳 | ブランド名や専門用語は用語集で統一 |
| 更新のしやすさ | 商品を1つ更新して反映速度を確認 | 週次で「未翻訳リスト」を確認する運用を決める |
| UI・操作性 | スタッフが5分で基本操作を覚えられるか | 簡単な社内マニュアルを1枚だけ作成 |
| お客様の導線 | スマホで言語切替の位置と見やすさを確認 | フッターだけでなくヘッダーにも切替を設置検討 |
導入後は、「翻訳を増やすこと」よりも「品質を維持し続けること」に意識を置くと運用が安定します。たとえば、新商品追加時に翻訳を必ず行うチェックリストを用意し、担当者を決めておくと抜け漏れが減ります。また、アクセスの多い言語から優先的にブラッシュアップし、売上データや離脱率を見ながら、
- カート周り・送料説明・返品ポリシーなど、不安を感じやすいページの表現を分かりやすく整える
- よくある質問ページを多言語化して、問い合わせ対応の負荷を軽減する
といった形で、少しずつ改善の範囲を広げていくと、現場の負担を抑えながら多言語対応の効果を実感しやすくなります。
アプリ導入後の効果測定と見直しの進め方
アプリを入れたあとは、「入れて満足」で終わらせず、何を基準に効果を判断するかをあらかじめ決めておくことが重要です。たとえば、カゴ落ち対策アプリであれば、カゴ落ち率やリカバリーされた注文数、レビューアプリであれば新規レビュー数や星の平均評価など、アプリの役割に直結する指標を2〜3個に絞ります。数値はShopifyのレポートとアプリ内のダッシュボードを組み合わせて確認し、日次ではなく週次・月次の推移を見ると、短期的な変動に振り回されずに傾向をつかみやすくなります。
- 計測期間を決める:最低でも1〜3か月は同じ条件で運用する
- 比較対象を用意する:導入前の数値や、他チャネルの実績と比べる
- 運用ルールをメモ:配信頻度やキャンペーン内容を簡単に記録しておく
| アプリ種別 | 見るべき指標 | 見直しの目安 |
|---|---|---|
| アップセル・クロスセル | アップセル経由売上 / 平均注文額 | 1か月で平均注文額+5%未満なら表示位置を再調整 |
| メール・SMS配信 | 開封率 / クリック率 / 解除率 | 解除率が2〜3%超なら配信頻度と件名を見直す |
| レビュー・UGC | 月間レビュー数 / 平均評価 | レビュー数が伸びない場合は購入後フローを強化 |
効果測定の結果、「数値が伸びていない=すぐにアンインストール」ではなく、まずは設定や表示ロジックを細かく調整します。たとえば、ポップアップ表示のタイミングをページ滞在◯秒後からスクロール◯%後に変更する、割引率を少し下げて代わりに送料無料にしてみる、文言をショップのトーンに合わせて書き換える、といった小さな修正から始めます。それでも成果が見えにくい場合は、同じ目的を持つ別アプリとの比較表を作り、
- 管理画面の使いやすさ
- サポート対応の早さ
- 既存のワークフローとの相性
なども含めて総合的に評価し、最終的な継続・乗り換え・停止の判断を行うと、運営側の負担を増やさずにアプリ構成を最適化しやすくなります。
Key Takeaways
本記事では、「2026年1月版」のおすすめアプリを5つご紹介しました。いずれのアプリも、日々の運営を少しでも効率化したり、ミスを減らしたり、より良い購入体験を提供することを目的として選定しています。
ただし、ストアの状況や目指す方向性は店舗ごとに異なります。導入を検討される際は、
- 実際の業務フローとの相性
– 既存アプリとの重複や競合の有無
– コストと得られる効果のバランス
などを一度整理したうえで、無料トライアルやテストストアを活用しながら、少しずつお試しいただくことをおすすめします。
shopifyでは、アプリ以外にもテーマ設定や機能拡張の方法が複数あります。もし「どのアプリが自分のストアに合うかわからない」「設定が不安」という場合は、Shopify サポートやパートナー、コミュニティフォーラムなどもぜひご活用ください。
今後も、ストア運営者の皆さまの声や最新の利用状況を踏まえながら、「おすすめアプリ」を定期的にご紹介していきます。日々の運営の見直しや改善のヒントとして、お役立ていただければ幸いです。

